初音ミク x ゲームブック -リアル社会への旅立ち- 編集後記に変えて
8月24日朝7時に下記ゲームブックをリリースしました。
あんまり興味のある方はいらっしゃらないと思いますが、編集後記みたいなモンを書いてみたいと思います。
さてそもそも何で「初音ミク」なのか? というところなんですけど。
当初筆者は初音ミクの事は同郷ということも有り、可愛らしいキャラでもあるので好きではありましたけど楽曲を聞いたことはありませんし、関心がそれほどあったわけではありませんでした。
来る日も来る日も筆者は「新しい、バズるゲームブックを生み出せないものか?」と少ない脳みそで考えていた訳です。
で、結構最近の動きとしては
七つの大罪 ゲームブック 迷いの森の冒険 (KCデラックス ラノベ文庫)
- 作者: 藤浪智之,鈴木央
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/06/17
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (2件) を見る
↑こちらの作品のように、人気漫画・アニメコンテンツ「七つの大罪」のゲームブックですと、オリコン週間ランキング6位という快挙を成し遂げています。
で、夏に発売予定とか言っている割に10月くらいになりそうな下記作品も
やはりフリーゲーム・小説・映画で人気のコンテンツ「青鬼」のゲームブックと言う形で企画が持ち上がっています。
人気コンテンツをゲームブックにするというのはゲーム性と物語性を兼ね備える上で親和性も高く、ファンがとりあえず買ってみよう! と言うアクションに繋がりやすいので人気に火がつきやすいのでしょうね。
だから筆者も人気コンテンツを探しました。
でもそこにはライセンスの問題が有ります。
実際「人気コメディアンの自伝的ゲームブックをつくろう!」と思い立って関係団体に承諾確認のメールをしました。
1週間位返事がなくて、「無視されたなあ」と思っていた矢先、きちんとしたメールが届いたので驚きました。ま、予想通り「無理かと思います」と言う内容でした。
なかなか人気コンテンツは大企業とかじゃないと承諾を得るのが難しいんですよね。
ヒーロー物とか、子供世代のみならず、親の世代にもリーチ出来るいいコンテンツなんですけど。ゲームブックとしても作りやすいですしね。
で、別の機会にアイドルに関するファンが作ったサイトを見ていて
「これ著作権とか大変だよな」
「応援している内容だから版権側も大目に見てあげてほしいなあ」
「初音ミクみたいに商用利用じゃなければ実質フリーみたいにしてくれればなあ」
と考えていると、先ほどの人気コンテンツ云々と繋がりました。
「そうか、初音ミクか!」
「初音ミクでゲームブック作ればいいんだ!」
と、思い立ったのです。
何だよ北海道で同郷なのに何で気が付かなかったんだろう!
灯台下暗しとはこのことだと思いましたね。
でもいざ初音ミクでゲームブックつくろうと思っても、内容がさっぱり思いつきませんでした。
バーチャルシンガーで物語って何? 何作ればいい?
途方に暮れましたね。
初音ミクから派生した小説はかなりあるんですが
- 作者: cosMo@暴走P 阿賀三夢也:著,cosMo@暴走P:原作,夕薙
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 260回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
- 作者: 黒うさP/WhiteFlame,一斗まる
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/03/09
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 149回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
これらすべて人気の楽曲から派生した小説なんです。
歌の世界観を色濃く反映して書かれているんですね。
なのでゲームブックを作るときも何か楽曲をモチーフにして作れば可能なんでしょうけど、それはそれで楽曲クリエーターの著作権が発生するはずです。
ちょっとそれは面倒そうで避けたいなあと色々考えていますと
祝!オリコン一位獲得!20万枚突破!仮面女子『元気種 』 ~Kamen ...
地下アイドルがオリコン一位で20万枚突破と言う快挙があったことを思い出しました。
いい歌ですよね、この曲。
そう。初音ミクって完全無欠な存在なんですよ。
その完全無欠の存在であえて弱点といえば「過程」なんじゃないかなあと。
初音ミクは発売された当初からブレイクしたようなものすごい存在で、仮面女子やももクロ、AKBなどの様に「売れない時代」がなかった存在だと思うんですよね。
なのであえて今回その「過程」を想定した物語にしてみました。
ファンとともに成長していく言う醍醐味があんまり感じられないのがミクだと思いますのでそこに着目しました。そうじゃないとストーリーが思いつきませんでしたね。
で、今回「ネットでは世界的知名度があるけどリアル社会では殆ど知られていない」と言う設定にしてみました。
【雪ミク(初音ミク)】「SNOW MIKU LIVE! 2015」ライブ映像 / Snow Fairy ...
ま、実のところはリアル社会でもニューヨークライブを既にやってて、もう死角がないんですけどね。
それを見なかったことにして、「リアル社会で有名になる」事を目的としたゲームブックとなっています。
ゲームブック内では「多くの登場人物との会話」を一番のキーコンセプトに作られています。これもボカロの不得手な部分だと思っています。
今やアイドルなら皆SNSでファンとつながっていますけど、ミクは彼女自身がSNSやるわけじゃないですものね。現段階では技術的に難しいみたいですが。
↑ま、こんなのもあるのでそのうち初音ミクもSNSやるようになるでしょうね。
あとは下記の事件を反映してみました。
これは参考になりました。
ホント完全無欠を主人公にするのは大変。
弱点がないと「困難を乗り越えて目的を達成する」と言う流れが確立しないですからね。
初音ミクって考えれば考えるほどアイドルとして一番理想的な存在ですよね。
恋愛も欲望もない。トイレにも行かない。おまけに太らないし衣装替えはお手の物、歌う時もミスはしないは息継ぎも必要ないわ疲れも知らないわ、不老不死で作曲家は無数に存在って……。
これ以上最強のアイドルがいますかねえ。
初音ミクはオワコン? とか言っている記事ありますけど
Googleトレンドみていると、キーワード「初音ミク」が「Hatsune Miku」に変わって世界に広がっていっているようにしか思えないんだけど。
この図だとわかりにくいので、例えば人口増加が著しいインドとかだと、
アメリカだとこんな感じ。
いいですね~。ゲームブックも初音ミクにあやかってブームがずっと続けばいいですね。
以上、だらだらと北海道からでした。