代々木丈太郎の何だか良く判らないブログ

主にゲームブックについて語ります。他、北海道ネタ、ホリエモン、雑談など

魔法使いディノン2 闇と炎の狩人を読了。万人向けではなく、楽しむには高い学力が必要かも

こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営している者です。

かなり前になりますけど、筆者はこのエントリを書きました。 

blog.gamebook.xyz

名作、魔法使いディノン1 失われた体をプレイして 

失われた体 (ゲームブック 魔法使いディノン1)

失われた体 (ゲームブック 魔法使いディノン1)

 

大変面白かったというレビューです。

その中で続編も一緒に買っておけばよかった、すぐに読みたい! と言っていて漸く本日読了しました。

まあ、正直ちょっとレビューするのが難しいです。

とにかく書いてみます。

目次

引き続き主人公はディノン

前作では悪の仕業でに異世界ユルセルームに召喚されたあなたは「ディノン」となって悪者を征伐するという内容でした。

晴れて倒したのはいいのですが、あなたはまだ自分の存在した世界に戻ることが出来ずにいました。

そこへ現れたのがスィーラと呼ばれる不思議な存在である「ザリ」。彼に新たなミッションを引き続き「ディノン」であるあなたに与えます。

あなた自身にも内なる秘密があり、それを目覚めさせぬようにしつつ新たな悪者を倒し、見事自分の世界に戻れ、と言う壮大なものです。

洗練されたシステム

前作同様パラメータは体力値と知力値を管理します。ディノンは魔法使い。

魔法の呪文の書である「メノン」を一読し、マジックイメージと呼ばれるディノンの予知能力を的確に判断し、最善と思われる選択肢を選ぶことにより謎を解き、物語を進めていきます。

これが難しい……。結局筆者には掴みどころがない上、要所では膨大な選択肢が羅列され、どれを選んでよいか途方に暮れることも多々ありました。

冒険の中でヒントが得られるというよりは、メノンとマジックイメージをどれだけ作者の意図通に解釈できるかと言う事が問われるゲームブックです。

ある意味試験を受けているような感覚です。推察できて、読み通りの展開になれば面白いでしょうけど、そうならないと辛いものがありますね。

効率的なパラグラフ

パラグラフ総数は271です。火吹山が400なのと比べると、少ないですが、それを感じさせないボリューム感です。

かなり高度なテクニックやシステムが使われており、Wikipediaを読まないとわからなかったんですけど、あえて曖昧な表現を使ったパラグラフと、詳細に記されたパラグラフとの二種類があり、それをうまく接続させることで読者は少ないパラグラフでも物語の展開に違和感がないように読み進めることが出来るようになっているそうです。

これは高度な構成力ですね。

物語の展開が平坦

前回はセルクルフィリオンが同行し、二人が険悪ムードになったのを宥めるという面白い展開があったのですが、今回は一人旅でちょっと寂しいですね。

ある場所で様々な人間との交流があり、人間関係を洗うシーンに長期で携わることになるんですけど、これが何の目的かが希薄。なぜずっとここにいる設定なのかが分からないんですよ。

本来の目的達成からかけ離れているように思えるので没頭しにくかったですね。

あと、体力の消耗頻度が高い割に、回復は睡眠をとることで1しか回復しないなど、体力的にシビアなゲームバランスだと感じました。

前作が身体を乗っ取られる、セルクルとフィリオンが同行する、難敵と戦う、冒険に旅立つと言うメリハリのある内容であったので、それと比べると物足りなさや起伏の平坦さを感じざるを得ないですね。

まとめ

実はこの作品には、ゲームのクリアに関係のない、ゲームブック史上最高の難易度とも言われた「最後の謎」が存在するそうです。

筆者は強引にゲームをクリアはしましたけど、その最大の謎は解けずじまいですし、それを解こうと言う気力も起きませんでした。学力不足です。

現代文の学力と、文章や数字から判断する推察力高い方は十分に楽しめるのではないでしょうか。

筆者にはちょっと敷居が高かったです。

読む人を選ぶと言ってもいいかもしれませんね。 

闇と炎の狩人 (ゲームブック 魔法使いディノン2)

闇と炎の狩人 (ゲームブック 魔法使いディノン2)

  • 作者: 門倉直人,酒井武之,佐藤道明
  • 出版社/メーカー: 新紀元社
  • 発売日: 2014/11/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以上、北海道からでした。

さて、あなたはどうする?
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