海外でゲームブックはテキストアドベンチャーやインタラクティブフィクションとも呼ばれています。かなり盛況で日本は追いつくことが出来るでしょうか?
こんにつわ。
ゲームブック投稿サイトの管理者です。
筆者は大学で英語専攻のくせに英検二級しか保持していない低偏差値ですが、英語圏の情報収集にも手を出しています。(フツー英検一級、せめて準一でも持ってないと恥ずい)
今回は海外のゲームブックの種類やキュレーションサイトについてお伝えします。
目次
ゲームブックの種類
海外のゲームブックは
Gamebookの他に
- Text Adventure(テキストアドベンチャー)
- Interactive Fiction(インタラクティブフィクション、IFと略される)
- Choose Your Own Adventure(チューズユアオウンアドベンチャー、CYOAと略されることも多い)
とも呼ばれます。
筆者にはテキストアドベンチャーとインタラクティブフィクション(以下IF)の区別がつきません。
ウィキペディアでもテキストアドベンチャーはIFに転送されますのでほぼ同義語かと思われます。
IFとは
あまり日本では馴染みがないので、筆者の英語力で理解できた部分に限り、細かくご説明いたします。
コマンド入力
IFには
目の前に大木があり、東と西へそれぞれ向かう別れ道が見えます。
>_ (←コマンド入力待機でカーソル点滅)
と言うように、選択肢を選ぶのではなくコマンド入力するUIのものがあります。
これは近頃流行るチャットボットにかなり類似しており、チャットボットの盛況と共にIFも見直されるのではと筆者は注目しています。
もとからアドベンチャーゲームはコマンド入力が多かったのですが、日本語ではプログラミングしにくいんですね。
例えば↑チャットボットMITSUKUを動かしている言語は英語ベースなら非常に作りやすいんですけど、日本語だと絶望的です。
理由は
- ひらがな・カタカナでそれぞれ50音あり、さらに漢字まで含めると文字種が膨大。
- 単語の区切りにスペースを入れる文法ではないので、単語を抽出するのが困難。
- 「てにをは」などの助詞も取り扱いが難しい。
と言う事が考えられます。
そのため日本では必然的に選択肢を選ぶタイプのアドベンチャーゲームが流行りました。
文中にリンクが設置される
もう一つIFの特徴は
と言うように、文中にハイパーリンクがつけられ、それをクリックすると情報が得られたり、次のシーンに進むというUIのパターンもあります。
ここで大木をクリックすると、
リンゴが実っている
と言う文章が出てきて、さらにリンゴをクリックすると
あなたはリンゴを手に入れた
などと言う展開も可能なんです。
選択肢がシンプルに感覚的に出来るように埋め込まれている感じですね。
これは紙ベースではやりにくい表現方法かと思います。
選択式のものもある
上記の2種類かと思えば、CYOAやゲームブックのように選択肢が提示されることもあります。
この辺の区別が曖昧です。
アメリカ人が主導している感じのでアバウトなのでしょう。
画像や動画であってもOK
テキストアドベンチャーと言うくらいだから、テキストのみかと思いますよね?
大方そう言うゲームが多いんですけど、画像やイラスト、場合によっては動画媒体ですらあります。
さすがアメリカ人、細かいことは気にしません。
(注:もちろんアメリカ人のみならず、世界各国の方が盛り上げてますよ。英語圏ではアメリカ人が一番多いから影響力が強いという事です)
IF関連のサイト
このようなテキストアドベンチャーやIFのサイトが海外にはかなりあり、まずは投稿サイトがこちらです。
投稿サイト
↑テキストアドベンチャーがこのエントリ執筆時点で3495作品投稿されています。
恐らく世界最大規模のゲームブック投稿サイトです。
筆者も調子に乗って↓「初音ミク」のゲームを投稿したので遊んでみてください。Google Chromeの翻訳機能を使えば日本語訳で読み進められますよ。
Save the City with Hatsune Miku from Zombies. - Play online at textadventures.co.uk
データベースサイト
あと↓このようなデータベース・レビューサイトもあります。
The Interactive Fiction Database - IF and Text Adventures
個人でやっているサイトのようなのですが、最近話題になった食べログみたいにインタラクティブフィクションの紹介・評価・リンクなどが掲載されています。
登録されている作品は8140ですから凄いですね。
コンテストサイト
↓あとIFにはこのようなグランプリ大会があります。
The XYZZY Awards | News and reviews from the annual interactive fiction awards
かなりの年月行われているIFのコンテストサイトです。
まとめ
このような形で、海外ではゲームブックのみならず、テキストアドベンチャーやIFなども取り込んで結構盛況です。
AIの発達やチャットボットが注目を浴びているので、日本でもコマンド入力式のIFが流行るかもしれませんね。
いずれにせよ海外事情を見ていると、日本は本当に遅れていると言わざるをえません。
ジョブズがAppleⅡと言うパソコンをリリースし、めちゃくちゃすごいゲームを矢継ぎ早にリリースしている様を見て日本のソフトウェア業界が
追いつけ追い越せ!
と掛け声をあげていた頃にそっくりです。
もっともその後Nintendoがファミコンをリリースして、業界地図を塗り替えしましたからね。
History repeats itself.
この状況を日本が盛り返す日が来ることを期待してもいいかも知れません。
以上、北海道からでした。