おすすめの漫画作品「からかい上手の高木さん」のレビュー。主人公の魅力や成長を感じ青春気分に浸れます。
こんにちは。
さあ、選択肢を創りましょう。
ゲームブック投稿サイトの管理者です。
今回はAmazonなどでレビュー評価の高い、からかい上手の高木さんについて筆者のレビューを書いてみようと思います。
現在アニメにもなったようで
↑これ、URLにも工夫があって、「高木さんme」、じゃなくて、「高木さんめ」、ということらしいです。
主人公は中学生男女二人なので、内容は青春恋愛モノで純朴なのですが、オトナが読んでも
こんな青春時代を過ごしたかった
とすこぶる評判が良いです。
ぜひ買ってください。
目次
概要
高木さんと言う中学生の女の子と、西片と言う同じクラスの男の子の恋愛モノです。
タイトルの通り、高木さんは西片をからかってばかりなので、西片も「高木さんめ…」と常にからかったり、ギャフンと言わせることを常に企んでいます。
お互いに常に相手のことを四六時中考えています。
どう考えても好きあって好きあってしょうがないです。
もう、それで付き合っていないだなんて。
中学生らしくて最高です。
てか何で「高木さん」とさん付けで「西片」と呼び捨てなのかも不明です。
バトル
恋愛なんですけどバトルも常に展開されています。
まあ、高木さんが常に西片をからかうので、西片もやり返そうと策を弄すれば弄するほどドツボにはまって返り討ちに合うというテンプレートです。
毎度のように勝負。
内容は石切りだったり、雪だるまを作ってみたり、互いのテストの点数を当てあってみたりと……。
なんだか微笑ましいものばかりです。
その時の高木さんの顔がまず見ものです。
ちなみに高木さんの必殺技は変顔。
でもそれは西片の目視でしか許されていません。
読者は想像するしかないのです。
オトナの高木さんと年相応の西片
Amazonレビューでも散見されるのは、高木さんに西片が手玉に取られているというもの。
筆者もそれに同意します。
まるで孫悟空がお釈迦様の手のひらから逃れられないサマの縮図です。
学校の成績も学年10位以内の高木さんに比べ、西片は成績は芳しくありません。
好きだという表現を(いたずらっぽく)ストレートに相手に伝える高木さんと比べ、実のところ恋愛感情を抱いているのにそれに気づかない西片はシャイボーイ。
あらゆることに恥じらいを感じています。
おそらく冷静に高木さんに
とっても可愛いね
大好きだよ
などと真顔で真正面から少し大人っぽく西片が言い放ち、微妙な間の後
その服
などとからかえば絶対一本取れると思いますよ。
↑クリティカルヒットを受けた高木さんの図
でも西片は非常に照れ屋なので、それに近い作戦を実行に移そうとするも途中で我に返って自分で勝手に赤面(=自爆)します。
一方の高木さんは「西片のこと好き」と耳打ちして動揺して照れまくる西片を見てしてやったりとからかって喜ぶのでした。
惚れた理由
女性レビュアーにはなぜ高木さんが西片を好きなのかわからないと言う意見がありました。
たしかに女性目線だと、頼りないし頭も良くなくイケメンでもない。
いつもおどおどして恥ずかしがりすぎる西片に好意を寄せるのは理解し難いものかもしれません。
でも男性目線だと、西片はとても男らしい部分を持っているのです。
まず困っている人(特に高木さん)へは自己犠牲をも厭わず助けになろうとします。
高木さんを助けようとずぶ濡れになったり怪我をしたり。
まず最初の馴れ初めが、当時は見ず知らずの人が困っているだろうと遅刻を覚悟で助けになることをしたことです。
それに気づいた高木さんは茶目っ気にからかいながらも感謝の気持ちを述べるとともに、面白い西片のリアクションに笑顔を浮かべ、西片の人柄を気に入ったようです。
あと、大人になるまで高木さんにからかわれた数の十倍腕立て伏せを自分への戒めとして課す努力家でもあります。
その結果、中学1年の頃運動神経は大したことないという自覚があったのにも関わらず、成人し体育教師になるまで成長しています。
また、あと一歩で高木さんをやり込められそうなところまで行っておきながら、高木さんの反応でネタバレを自らしてしまったり、卑怯な方法は辞めるなど、正々堂々としています。
そして結構鈍い方であるにもかかわらず、落ち込んだ高木さんを瞬時に把握し、適切な距離感を保ちつつ、(本人の意図とは無関係に)高木さんを元気づけることにも成功しています。
高木さんにとってずっとそばに居てほしいのが西片であり、そのことは作品の随所に散りばめられています。
お互い成長している
筆者が思うこの作品の素晴らしいところは、キャラクターがともに成長しているという点にあります。
常に高木さんがからかい、西片がやり返そうと試みるも、返り討ちに会う、という毎回のテンプレートの中にも互いを思いやったりする行動が増えてきます。
とりわけ初期の高木さんなんてこんな感じ。
思惑が外れ、がっかりした西片を「バカみたいな顔!」と罵ったり。
「本気で思ったの?」と頭の悪さをなじるような発言であざ笑う。
うーん。
小悪魔を通り越してますね、完全に。
これでは好意があるなんて夢にも思わないでしょう。
↑ところが物語が進んでいくと居残り掃除を手伝うと高木さんが。
ほかにもツイてないと落ち込む西片を慮り、労ってあげる描写も出てきます。
結果が伴わない西片の行動にもよく気づき、「ありがとね」と感謝の気持ちを伝えることも忘れません。
↑まるで別人に成長した高木さん。
いいですね。
これほど丸くなったのは、西片が影響しているんじゃないかな、と思うと微笑ましいですね。
結婚
ネタバレと言えばネタバレなんですけど、すでに二巻まで刊行されているので敢えてお伝えします。
↑ご覧の通り、二人は結婚して子供まで居ます。
おそらくふたりとも初恋と思われる中学生の恋がゴールインしたと。
すごい純愛モノですね。
ただし中学生編と成人編しかないので、途中の高校、大学生活などが読者の間でいろいろと想像されるのです。
筆者などは進路や恋敵などの別れるリスクが現れて、多くの紆余曲折や困難を乗り越えたのではと勝手に想像力が膨らみ、この作品の奥深さを想いますね。
例えば同じ高校に行きたいと思ったら、西片が猛勉強しないと無理でしょうからね。
地頭のいい高木さんとは違い、頭の回転が鈍い西片にとって勉強は苦手。
それを高木さんへの想いと、根っからの努力家、そして負けず嫌いの性格で、高校入試を乗り越えたのではないか……。
まとめ
以上のように、主人公二人のキャラクターがとても魅力的です。
からかうと言う行為、お互いに他愛もない勝負をする日常も、笑ったり、恥ずかしがったり、喜怒哀楽を伴ったささやかな幸せの積み重ねなのではないでしょうか。
可愛い女の子から「好きだよ」と言われ、「本気かな?」「からかわれている?」と言う嬉し恥ずかしさ。
「からかい上手の高木さん」は、男性ならそんな青春を送ってみたい、みたかったという妄想が膨らむ作品なのでした。
↑読むなら大人買いするしかないと思いますよ。
↑こちらもどうぞ。
以上、北海道からでした。