ちきりん氏への書評からわかる、Amazonレビューは注意深く読み取らないとあなたは不利益な選択肢を選ぶ羽目に。
書籍をググるとまず出てくるのがAmazon。
購買の決め手となるのは購入者(と仮定されている方)のレビューなのは多くの方が頷く点であろう。
昨日書き綴ったエントリで、ちきりん氏の書籍を紹介したのだが
このエントリ執筆時点でレビュー合計は5段階の3.9。
比較的高いと思うのだが、評価の高いレビューそのものについて
「このレビューが参考になった」と投票した人が予想以上に低いことが印象的だ。
36.8%の人が「役に立たない」と評価している。
実は筆者も「星5」をつけてレビューを投稿していたが、半数の方に「役に立たない」と投票され、「役に立たないレビューならいらないよね?」と反省し削除したのだが、昨日改めて見るとどうも感情論が存在しているようなのでこのエントリをしたためた。
まず評価の低い「星1」レビュー8件に着目。
すると、書籍の内容と全く関係のないレビューが3件あった。
- Twitterでちきりん氏にブロックされたと訴える内容 2件
- 某政党のお偉いさんとの対談にダメ出しした内容 1件
コメントで「書籍の内容についての批評は?」と突っ込まれているレビューすらある。
これでは正確な書評にはならない。
だが、そんなレビューでも「役に立った」と言う人続出で、上記3件合わせて375人のうち210人、実に56%と半数以上の割合となる。
筆者のレビューより役に立つとは……。
紛いなりにも書籍の内容を書いているのに「役に立たない」と評価され、見当違いの感情論に半数以上の支持があるのはちょっと問題ではなかろうか。
筆者のレビューはまあ、いいんだけど。
逆に評価の高い「星5」レビューもおしなべて「役に立った率」は6割程度で、結構厳しい投票と言わざるをえない。
筆者の憶測であって欲しいが、アンチちきりん派が「役に立たない」ボタンを押しているんじゃないかなあと勘ぐりたくもなる。
そして先ほど「購買の決め手となるのは購入者(と仮定されている方)のレビュー」と書いたように、別に書籍を買っていなくてもAmazonアカウントさえあればレビューを自由に書き込むことが出来るというかなり大きな抜け穴があるのだ。
まあ、全体として星は3.9だ。5をつけた筆者としては納得行かないが、上記の負荷を加味すれば健闘したのはさすがちきりん氏、と言いたくなる。
なぜ不適切にレビューが書かれ、評価されるのか
都市伝説「ちきりんブロック」
まあ、上記にも書いたが「ちきりんブロック」が原因の一つだろう。
「かまってちゃん」と言うか大人げないとも思うが、ちきりん氏にTwitterでブロックされたことを根に持ってAmazonレビューで報復しているのである。
ツイッタラーの間では「ちきりんブロックされて一人前」という、ブロックされた不本意をどこかへうっちゃる動きさえある。本当はブロックされたくはないし、されたことが恥ずかしいので「一人前」と言うことでとりあえずの体裁を保つような印象である。
まあ、ツンデレであろう。
では、どうしたらちきりん氏にブロックされずに済むか?
あたしにブロックされた人で「ちきりんには何も悪口言ってない」って不思議がってる人がいるけど、あたしは道ばたで、他の人に悪態ついて絡んでる人がいたら、(絡まれたのが私ではなくても)「この人にはついてこられたくない=フォローされたくない」と思うでやんす。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2014, 9月 7
これが彼女のブロックへの見解である。
これについてはいろいろな意見もあるだろう。でもこれが氏の考えなのだからブロックされたくなければ人の悪口をツイートしなければいいし、ちきりん氏にブロックされてもいいから悪口言いたいと言う人は(全くお勧めできないが)ブロック覚悟でツイートすればいい。
選択肢は二者択一だ。後者は必ずしもブロックされるわけではないが、氏はエゴ・サーチ(自分の名前でネットを検索して自身の評価を研究すること)しているから、氏からフォローされていなくてもツイートを見られる可能性はある。
運悪く人の悪口ツイートを見られれば、ブロックだ……。
氏が炎上(を覚悟した)記事を書いている
反論を覚悟で主張する……一見これは良くないことと思われるだろうが、既成概念を打ち破ったり、イノベーションを起こしたいなら必要な作業である。
さもなくば思考停止になるからである。
感情論をある程度は逆なですることにもつながるので、読者も反論したり、議論が活発化する。結果、SNSで拡散されることとなり、話題となる。
↑このエントリがかなり炎上したとの事。
Facebookシェアは1.9万、Twitter3200ツイートを超えている。
筆者などは「そうかーうーん……成程!」と頷く方なのだが、確かに「貯金」が美徳とされた戦後の経緯を持つ日本では、年配の方ほど反論したくもなろう。
まあ、そう言う人たちがアンチちきりんとなり、レビューカキコはありうる選択肢だ。
自分を際立てたい!
これが結構悪質だなーと思うのだが、アンチちきりん書籍やブログ記事はネット界隈に様々と散見される。
これらのスタンスはちきりん氏の知名度を利用して(無名な)自分を、或いは自分の作品を目立たせたいのである。
ちきりんの新刊「未来の働き方を考えよう」をはじめちきりんの全ての本のツッコミどころを考えよう~ちきりんの反論待ち~
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↑これとか……いかがなものですか?
「ちきりんの反論待ち」 って要するにかまってちゃんじゃん……。
ここまで来ると「売るのって大変なんだな……」と哀れみを禁じ得ない。
ただ感情論で文句を言うだけ。
これは実力のない政党もよくやる手で、とにかく現政権の与党の政策に、「反対!」と言うだけで一見議論しているかのように見え、国民の意見を代弁している様に振る舞う。
反対なら代替え案を提示し、与党の案と排他的であったり、予算的に同時に行えないから反対、そして自分の案の方が与党案より優れている、と言うことを提示できれば国民の利益になるし、政権奪還しやすいと思うのだが……。
でもそこまでの能力がない、あるいはお金や時間を割けないからとりあえず「反対!」という楽で比較的効果のある(ように見える)手段に訴えるのである。
まとめ
以上、今回はちきりん氏の書籍を例にAmazonレビューの奥深さを検証した。面倒だがレビュアーそのものの信憑性も確かめる必要がある。
そう言う手間を踏んで購買の是非を決定しないと欲しいものが手に入らないし、不要なものを買う羽目になりかねない。
そしてちきりん氏だけでなく、他の多くの著者に共通する事柄である。
とりわけ堀江貴文氏もアンチが多いので要注意だ。
筆者も彼の書籍を読むしメルマガもYouTubeも見ているが、彼のファンでもないし好きでもない。サイン本も所有してたが売り払った。(そもそも堀江氏の主張を評価して拝読したいのであって、武田双雲氏でもあるまいし本人が書いたかどうかも分からない下手なサインなど個人的に不要。申し訳ないけど)
そして彼の主張のすべてを受け入れる必要は全くない。気に入った、自分の都合のいいところだけ切り取り、自分のいいように解釈して良いと思う。
つまり嫌いだからと言って堀江貴文氏の言動から何も学ばないのは勿体無いのでは? と言うのが私の主張である。
以上、北海道からでした。