Lifeline…みたいなゲームブックを作るには、Squiffyを利用するといいですよ。ちょっと癖がありますけどね。
こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営している者です。
先日このような作品を発表しましたが
Hello,K2 本能寺の変から信長を救え! – GameBook.xyz
物凄く静かなブームになっているようです。
(一応毎日のようにアクセスはありますです、ハイ)
その要因としては一つには本能寺の変や信長といった鉄板な歴史コンテンツを扱っているというところ。
現に織田信長(公式アカウント)さんに
以下の@Tweetをしてみたら
@oda_noburin こういうの作ってみたよ。 https://t.co/JrL8Dp09n4 pic.twitter.com/UZiEoOPHxU
— Yoyogi Jotaro@ゲームブック (@yoyogijotaro) 2016, 1月 10
何とRTをしてくれたんですねえ。
インプレッション 4,212を獲得しましたよ。有難うございます。
もう一つの要因としては人気の「Lifeline…」 を意識して作ったところ。
昨年度は日本と中国でAppStoreでナンバーワンにもなったようで、現にこのブログでもLifeline…関連のエントリはなかなかのアクセスがあります。
ではこのようなゲームブックを作るにはどうしたら良いか?
それについて触れてみたいと思います。
目次
演出は無理
Lifeline…の大きな特徴の一つは主人公タイラーとのかなりリアルタイムなやり取りです。
普段私達がLINEやTweetで友だちとやり取りするときのように、タイラーが取り込み中の時は暫く連絡が途絶えますし、忘れた頃に通知が来ます。
その演出が面白いと評判なのですが、残念ながらそれは反映できません。
それ以外の、「会話によって物語を読み進められる」と言う点。
マネが出来るのはそこにつきますのでご了承下さい。
英語だよん
ツールは「Squiffy」と呼ばれるイギリスのゲームブック投稿サイトで用意されているものです。
なので説明その他一切英語です。まあ、英検2級レベルの筆者でも説明は理解できましたし、いざとなればGoogle先生に翻訳してもらえば何とか意味は通じるのではないでしょうか。
因みに「Squiffy」の意味は「ほろ酔い」だそうです。
「一杯機嫌」の意味もあるようで、「ご機嫌」みたいな解釈でいいんじゃないですかね。
提供サイトはこちらです。
Squiffy - A simple way to write interactive fiction
Web版、ダウンロード版があり、WindowsとMacOSXにもそれぞれ対応しています。
でもいくらWeb版でもスマホでは無理だと思いますよ。PCで開発して下さい。
アカウントを作ればクラウドに保存も出来ますし、完成した作品をダウンロードも出来ます。
パラグラフ管理
画面構成は上記の通り。左にゲームブック本体、右にそのプレビューを表示できます。リアルタイムでリンクをクリックしてどういう挙動になるかも試すことが出来る優れものですよ。
細かいパラグラフ遷移に対応しているところが最大の特徴です。
テキストアドベンチャーと言うジャンルは厳密に言うとゲームブックとちょっと異なっている印象があります。
というのも文中に選択肢があるんですね。そしてそれがハイパーリンクになっていて、クリックすると次の文章が出てきて物語が進むと言う感じなんです。
例えばこちらの例で「new section」と書かれている青いリンクをクリックしますと
このように次の文章(パラグラフ)が表示されるんですね。
そこでも新たな選択肢(リンク)が表示されていますから、それをユーザーは選び、物語を進めていくという感じになっています。
この例がSquiffyの説明にもなっているのですが、リンクには
- passage
- section
の二種類があります。
その違いは、実際に試してもらえれば一発です。
実のところ筆者はsectionばかりを使って、passageは使いませんでしたけどね。
場合によっては重宝するリンクかも知れません。
リンクの貼り方
Squiffyでリンクを貼るのは簡単です。
下記の動画をご覧頂ければおわかりと思いますが、選択&クリック一つでOKです。
弱点はセクションと言うかパラグラフの遷移がわかりにくくなってくることです。
単純な分岐が続く位ならまだしも、途中でフラグ管理などもすると、遷移先のセクションはどこへ行った? と言うことになりがちです。
その時は検索機能「Ctrl+F」などを利用するといいでしょう。
フラグと条件分岐
Squiffyは変数を利用することが出来ます。
booleanや数値、文字列などが利用できるようです。
これに条件分岐によって選択肢を表示すればゲームブック作成に重宝します。
これも動画を見ていただいたほうが分かりやすいと思うので、御覧ください。
ここで重要なのは、変数の設定は
@set flag = 1
の様に、イコールの前後に空白を入れてもOKなのに
{if flag=1:勇者の剣でなぎ倒す}
条件文では空白を入れると無視されてしまうので、空白はNGなんです。
結構これ盲点で、嫌な仕様ですよ。
それに気づかなくてちょっと時間を取られましたから。
文字化けが怖い
上記のようにSquiffyの提供元はイギリスのサイトです。
そのため日本語などの2バイト文字でゲームブックが作られることを想定していないんだと思います。
そのため、ダウンロードすると文中に文字化けが発生します。
その頻度や場所が一様ではなく、ダウンロードしたあとにテキストエディタなどを使って手作業で修正できるレベルではあります。
でも文字化けがリンクなどで発生するとリンク切れを起こし、物語が先へ進まなくなり、デバッグやテストプレイがやりにくくなります。
折角プレビュー画面がデフォルトで閲覧できるのに、その不具合が有るがためにわざわざダウンロードして修正してからテストプレイと言う流れになります。
ちょっとそれが難点ですね。
現状ではGameBook.xyzに投稿不可
ダウンロードしたらファイルが4つ生成されます。
しかもCSSやJQUERYのファイルもあります。
なのでそのままではGameBook.xyzには投稿出来ません。
筆者が投稿したHello,K2 本能寺の変から信長を救え! – GameBook.xyzはちょっと特殊なフォルダにアップロードしています。
さらには運良くJQUERYがあってもWordPressとコンフリクトを起こしていないので、プレイ出来てはいるのですが、多くの方にSquiffyで作成したゲームブックを投稿していただきたいのでちょっと方法を考えてみます。
出来ましたらこのブログやサイトでご紹介したいと思います。
以上、北海道からでした。