今世界ではTIMEで選ばれるほどゲームブック・アプリが盛況ですよ。言葉と媒体という二つのレイヤーで日本市場は大変不利。頑張ろうニッポン!
こんにつわ。
ゲームブック投稿サイトの管理者です。
ゲームブックはオワコンだとか、廃れたと言われる事が多いのですが。
実はゲームブックは進化を遂げて、世界的にはゲーム市場そのものも牽引しているのではないかと思うので、次の駄文でその状況を述べていきます。
目次
TIME Games of Year 2015
例えば「火吹山の魔法使い」をPCゲームアプリでリリースしたTinManGames。
こちらのソフトウェアメーカーが制作したゲームブックアプリ「Ryan North’s To Be or Not To Be」は2015年にTIMEのTop 10 Video Gamesに選ばれています。
他に選ばれているゲームはスプラトゥーンやバットマン アーカム・ナイト、スーパーマリオメーカー、メタルギアソリッドなど名だたる作品群。
それらと同列ということです。
Ryan North’s To Be or Not To Be | Gamebook Adventures
↑こちらがそのゲームヘのリンク。
iOS、Android、AmazonのKindleアプリ版、SteamのWindows版で提供されているほか、書籍版もあります。
To Be or Not to Be (English Edition)
- 作者: Ryan North
- 出版社/メーカー: Breadpig
- 発売日: 2013/07/16
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
正確に言うと、書籍版がアプリになってTIMEのTop 10 Video Gamesに選ばれたという流れになっています。
これは凄いですね。
じゃ、2014年は?
では2014年のTIMEのTop 10 Video Gamesはどうだったかというと
Mario Kart 8、モニュメントバレー、シャドウ・オブ・モルドール、DARK SOULSIIと言う凄いゲームが選ばれている中でこちらのゲームブックアプリが選ばれました。
ソーサリーシリーズをゲームアプリで復刻もしているソフトウェアメーカー、inkleが放つ「80Dyas」です。
著名なジュール・ヴェルヌによる1872年出版のフランスの小説「八十日間世界一周」が元になっている作品です。
どんなゲーム?
このゲームのスクリーンショットをご紹介しますよ。
↑こんな感じで地球の球面マップを他のゲーマーの足取りを見つつ世界を股にかけて旅するんですよ。自分の行動も他のユーザーから眺められているということです。
↑冒険の途中で出会う人々とトークをして情報収集をします。
↑物語はこのように選択肢を選んで進めていきます。
↑イスタンブールにつきました。交通手段も馬車やら汽車やら船に飛行船……。
たどり着いた町を散策したり宿泊して休憩をとったり。
持ち物を売買して資金繰りやトラブルに備えたり。
あらゆる手をつくして見事八十日以内に世界一周を成し遂げることが出来るか?
↑で、筆者はiOS版を持っててプレイしているんですけど英語が難しくて意味が分からずまだクリア出来ていなんですよね。
随所にセンスの良い画像がアニメーション表示され、音響や音楽も素晴らしく、大変素晴らしいゲームに仕上がっています。
英語力がある方には大変オススメの逸品です。
30カ国以上でベスト1(自称)
ちょっと確認はできていないんですけど、
2015年30カ国以上でベスト1!
と言うゲームブックアプリもあるそうです。
Google Play ★4.5
AppStore ★4.5
30カ国以上ゲーム部門でランク1位
↑これなんですけどね。
TIME「Apple Watchで最高のゲーム」
KOTAKU「Apple Watchでプレイする価値のある唯一のゲーム」
一応TIMEも高評価を示しています。
筆者も絶賛するLifelineシリーズです。
↑このエントリに書いておきましたが、面白いので大変お勧めです。
何と言っても日本語にも対応しているところがありがたいですよ。
ゲームブックが選ばれている
ここで気付いたのは2014、2015年どちらもゲームブックがTIMEに選ばれているというとこなんですよ。
TIMEと言えばNewsweek誌と二分するほど世界的に影響力のある雑誌です。
その雑誌のゲーム部門で選ばれるということは大変注目されている作品です。
これをみて、世界的にゲームブックがオワコン、廃れているなんて言えるでしょうか。
ただし、大事なところは二点。
- 英語と言う世界的な言語マーケットで展開している
- 紙媒体ではなく、様々なプラットフォームのアプリ版で提供している
1980年代に流行った既存のゲームブックと全く別のレイヤーでリリースされているというところですね。
日本のゲームブック市場はこの二点で追いついていません。
- 日本語と言う1億2千万程のマーケットだけで展開している
- 電子書籍は愚か紙媒体でリリースしていることが殆ど
日本でもゲームブックを制作する動きは徐々に見られますが、世界を見渡すと厳しいと言わざるをえません。
加速するスタートアップ
どうも最近ゲームブック制作をメインとしたソフトウェアのスタートアップが多いなと感じていたのですが
- Delight Games
- Yarn
- Palm Tree Interactive
- WEZI story-mode
- Silent Street
恐らく「Ryan North’s To Be or Not To Be」や「80Days」の成功をみて
ゲームブックはイケる!
と思って血眼になって着手したんではと思わせるほどです。
まとめ
そんな感じで、ゲームブックはオワコンだと言う前に、いろいろと調べてみると驚愕の事実にたどり着きますよ。
何と言うか、英語が理解できるといいですね……。
あとプログラミングスキルも。
↑これでも買おうかしら。
以上、北海道からでした。