Lifeline…Silent nightが発売になりましたね。1本制作するのに数ヶ月というスピードリリースで気づいたこと。
こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営している者です。
スマホでデジタルゲームブックと言うアプリが大人気です。
見知らぬ衛星に宇宙船が墜落し、孤独に彷徨うタイラーが奇跡的にあなたとの交信に成功します。途中で思いもよらぬ困難が待ち受けるなか、果たしてあなたは訓令生タイラーから状況を聞き出し、的確に判断して相談に乗り、無事彼を生還させる事が出来るでしょうか?
こちらの作品は
29 ヶ国 の App Store で iPhone & Apple Watch 有料アプリのトップ 1 に輝きました
と言うほどの人気アプリです。ご存じの方も多いことでしょう。
そのため同じシリーズがリリースされました。
こちらはシステムはほぼ同様ですが、物語は完全に別のものとなっています。
邪悪な力によって引き裂かれた弟との再会を願う少女からのメッセージがあなたのもとに届きました。彼女に助言できるのはあなただけ。果たしてあなたは彼女を的確に導き、弟との再会を叶えてあげることが出来るでしょうか?
そして、作者のDave Justusが意味深なTweetをしていました。
LIFELINE 2 players who miss Taylor... I promise, it all ties together. I wouldn't do you like that.
— Dave Justus (@dave_justus) 2015, 9月 22
筆者の英検2級レベルの英語力で翻訳しますと
Lifeline2でタイラーに会えなくて寂しいと思っている皆さん……。私は彼がLifeline2で登場しない事を保証します。皆さんがそれを嫌うのが分かりますから。
つまり、Lifeline1でタイラーに会えなくて寂しいけど、世界観の全く違うLifeline2では強引に登場させて欲しくないというユーザーの気持ちを良く理解してるということだと思うんですね。
これを筆者は「タイラーが登場する続編が出るのでは?」と勘ぐっていました。
案の定、登場しましたね。
はい。↑こちらの作品はLifeline1の続編となっています。
ユーザーがタイラーを救出した後の展開の物語となっています。筆者も今プレイしている最中なので、そのうちレビューを書いてみたいと思います。
この3作品を見て、気づいたことがあります。
目次
開発の早さが凄い
まず、そもそも第一弾の”Lifeline…”が登場したのは、作者のTweetによると
Lifeline... is now on the App Store - a choose-your-own-adventure in space that yours truly had a hand in writing! https://t.co/quWzQrrHR7
— Dave Justus (@dave_justus) 2015, 4月 22
今年の4月22日(米国テキサス州時間)なんですね。
では第二弾の”Lifeline2”は
The wait is over... LIFELINE 2: BLOODLINE is now available in the App Store! Great write-up from the Apple Editors! pic.twitter.com/NbEXtXoTBD
— Dave Justus (@dave_justus) 2015, 9月 22
9月22日(米国テキサス州時間)、5ヶ月後ですね。これでも早いなあと思うんですが、何と”Lifeline Silent Night”は
Missing Taylor -- or looking for all-new ways to kill Taylor? You're in luck. LIFELINE: SILENT NIGHT is here! https://t.co/MCGqITjqQH
— Dave Justus (@dave_justus) 2015, 12月 10
12月10日(米国テキサス州時間)と、3ヶ月を待たずしてリリース!
恐らく物語の分量としてLifeline2が他の作品の倍程度あるので、開発に時間がかかったのだと思いますが、それを差し引いても年間3本の作品のリリースは凄くありませんか?
手間もかからない
プレイすればすぐに分かるのですが、表示されるのはテキストだけです。
画像はもちろん、動画なんて夢物語は存在しません。
代わりにBGMや僅かな効果音だけで雰囲気を盛り上げています。
また、登場人物がリアルに動作している演出として、途中交信が途絶える状態になります。
そしてアプリの通知機能でまるでLINEやTwitterで現存する友だちとやり取りしているかのような錯覚に陥ります。
最小限のアプリ開発労力で、世界的な大ヒット。
素晴らしいですね。
ゲームブックの可能性
ディベロッパーは少なくともこのシリーズを日本版では「デジタル版ゲームブック」と表現しています。
当の作者は”a choose-your-own-adventure”と表現しており、実質戦闘システムを含まないゲームブックと同様のものとして扱っています。
つまりLifelineシリーズは、スマホやAppleWatch時代における新しいゲームブックの媒体そのものなんです。
ゲームブックがオワコンと言われる中、このようなアプリであれば開発も容易で人気作品を作ることが可能ということを見せつけてくれました。
筆者が無理に紙媒体に拘る必要はないと思うのがこう言うところでもあります。
無論個人レベルでアプリを出すとなると、Macが必要で、年単位でAppStoreに課金しなくてはいけないので、中々敷居が高いところではありますが、ちょっとした小企業なら十分開発が可能ではないでしょうか。
恐らくエンジニアとストーリー作家の二人居れば、あとはキャッチ画像やBGMは外注にするなどして十分できるんじゃないかと思います。(ま、流石にちょっと極端かもしれませんが)
まとめ
ゲームソフトを開発するのは大勢のチームで多額の資金が必要という時代もありました。
でも、Lifelineシリーズの成功を見ていると、ゲームブックは少人数で小資金で開発期間も短くヒット作をリリースできる可能性を持っていると思うのです。
以上、北海道からでした。