「悪夢の国のアリス」を強引にクリア。流石ジョナサングリーン、世界観・物語・ゲームシステムも最高のゲームブック。

ゲームブックレビュー

こんにちは。

あるいはこんばんは。

ゲームブック総合サイトの管理者です。

先日「新作ゲームブックを買いましょう!」と言う趣旨のエントリをしたためました。

Amazon Kindleなら殆どがUnlimited対応、要するにプライム会員なら無料で読めますからポチしましょうと。

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悪夢の国のアリス。

タイトルからして児童文学を思い起こすことでしょう。

確かに子供が読んでも面白いと思いますが(謎解きはかなり難解なので、親のフォローが必要かも)往年のゲームブックファンも唸らせるバランス調整が図られています。

僭越ながら筆者の名前が奥付に載ってるんですよね。

どんな協力をしたのかはそのうち機会があれば書きたいと思いますが、ここでは敢えて触れません。

そんなことより本作は、筆者にとっても思い入れ深い作品なのに今までスルーしていて申し訳ありませんでした。

先程強引にクリアしたのでレビューを書こうと思います。

作者ジョナサン

作者のジョナサン・グリーンは良いやつと言うか、イギリス人らしく紳士なんですよ。

彼が愛犬を飼っていたとしたら、筆者がそれを蹴り上げたらこう宣うことでしょう。

英国紳士ジョナサン・ジョースター

間違えました。

これはジョナサン・ジョースターでした。

てか…古いネタで済みません。

まあジョジョ6部アニメ化決まって何よりです。

話を戻します。

ジョナサン・グリーンは紳士な上に、ゲームブック執筆レベルも卓越です。

流石ファイティング・ファンタジーのYOU ARE THE HEROを担当しただけあります。

スティーブ・ジャクソンUKとも親交が深く、相談も容易に出来る立場の様です。

作品概要

この作品は世界中で愛されている不思議の国のアリスや鏡の国のアリスをベースにしたゲームブック。

優秀な翻訳者が担当されたこともあり、非常に読みやすい児童小説の文体で書かれています。

文中凄い日本語表現があり驚嘆しました。

原作英語なのに日本語で良くこう場面にドンピシャな訳語表現を選び紡ぎあげたなと……。

地の文は語り部のような語り口で読者にどうするか訊ねてきますよ。

ついでに言うと読者は厳密に言うとアリスを演じるのではなく、アリスを間近で見てアリスに行動させられるけど、アリスは読者の存在には全く気づかないという面白い立ち位置。

世界観はアリスシリーズを上手く取り込んでおり、登場人物もアリスシリーズで登場した者たちが次々と巧みに現れてきます。

物語は懐かしい再会や記憶を思い出すアリス、そして意外な展開が非常によく描かれていますよ。

ラスボスがこいつかと。

実によくアリスの児童文学を熟知して続編的なゲームブックへと昇華させたものだと感心しきりです。

必要なもの

必須なのが紙と鉛筆。

それらをWordやExcel、あるいはスマホのメモ帳などで代用してもいいでしょう。

とにかくフラグ管理が多く、メモしないと後悔することになります。

途中でダンジョンと言うか双方向の迷宮散策になりますのでマッピングも可能ならしたほうが良いでしょう。

筆者はマッピングが苦手なのでやりませんでしたが、何とかなりました。

サイコロ2つかトランプ1組が必要なんですけど、これはスマホかパソコンで「2d6」でググれば代用可能です。

2d6でググるとサイコロ二つが放たれる

パラメータ多い

児童文学的である上に重厚なバトルシステムを内包したゲームシステムです。

主人公アリスのパラメータが5つもあるんです。

  • 敏捷
  • 頭脳
  • 狂気
  • 戦闘
  • 体力

敏捷、頭脳、狂気は文字通りアリスのそれぞれのステータスを数値化した概念ですが、ステータスチェックと称して運試し的な機能を持っています。

トラブルに見舞われると変化していき、手に汗握る展開となっていきます。

バトルはイニシアチブと言う概念がありそれを握っている側の攻撃力に1を加えると言う仕様です。

アリスと敵それぞれに2d6を行い、出目を戦闘に足して大きいほうが相手の体力を二減らします。

同じなら更に1d6をして奇数なら互いに無傷、偶数ならどちらも傷を負い互いに体力を一減らします。

アリスの持つ武器によっても攻撃力が変わるので、結構複雑なバトルシステムになっています。

サイコロの代わりにトランプを使うことも可能。

更には、すべてのステータスチェックをクリア、戦闘に無条件で勝ったことにして選択肢を選ぶだけで読み進めてもいいことになっています。(以下、無敵モード、筆者の勝手な呼び名)
読者の遊びたいように読み進めてOKなのです。

スキルと言う名称の魔法(?)

アリスはスキルと呼ばれる二種類の能力を有しています。

この概念に近いのはバルサスの要塞の魔法。

数量管理されていて、一回発動させると数が減り、在庫がなくなると発動不可となります。

アリスが持っているのは窮地に陥ったときに状態を变化させるスキルとバトルを断然有利に運ぶスキルの二種類。

どちらも冒険のはじめには三つずつしか在庫を持てないため、まともなプレイならすぐ無くなると思います。

筆者は無敵モード(で許されてるのか不明)で、無限の在庫をもったことにして臨みました。

謎解き

さらにこの作品には謎解きのシーンが幾つかあります。

実は筆者は不思議の国も鏡の国も未読なため、両作品の事をググりまくって何とかしましたが、できれば事前に両作品を読了しておきましょう。

恐らくゲームブック単体での知識で謎解きは不可能じゃないかと思われる箇所があります。

そして筆者がプレイした中で最大の難関は、とあるもののルールを熟知してないと解けないと言う場面。

これは……。

禁断のパラグラフ総当りをやりました。

これはアプリ版のゲームブックだと実行不可能な荒業ですよね。

こう言ったところにも、ゲームブックはアプリじゃないほうが親しみやすいのかなーって思うところであります。

さらにはKindleの機能、検索で(!)強引に次のパラグラフへ読み進めたりもしました。

筆者にとってはこれらの謎解きはかなり高難度でした。

大人はずるいので、いろんな手段で乗り越えました。

10代の少年少女にはヒントを教えてあげないと放り投げてしまうだろうなと危惧します。

これらの難解な謎解きがなければこの作品は10代の子どもたちにもお勧めできる良作です。

フラグ管理の多さ

メモが重要だと「必要なもの」のところでお伝えしました。

冒険途中でアイテムの入手とあからさまに番号のメモを要求されることが度々です。

もちろんその番号を単純に辿るだけでは話が通じないので、然るべき指示どおりにパラグラフジャンプしないとなりません。

すごく多いんですよ。

体力回復イベントも多めなので、結構無茶してもアリスは生きてることが多いと思われます。

もっとも筆者は無敵モードを実施したので実際に検証はしてませんけどね。

無論痛い目に遭う事もありますが、好奇心旺盛にいろいろなところに首を突っ込むほうが後々の展開で有利になること多しです。

そしてパラグラフジャンプも凄い手法が盛り込まれています。

これは日本人特有の仕掛けなので、幻想迷宮書店の編集スタッフのスキルの高さに脱帽します。

なかなか手が込んでいて手強いすよ。

挿絵イラストがグレイト

表紙は日本人向けにちょっと萌え要素が織り交ぜられていますが、文中のイラストもまた童話に最適化されたテイストでグッドです。

多少ホラー要素が盛り込まれている感じなので、残酷な猫写や挿絵もあります。

鬼滅の刃くらい、PG12と言った感じでしょうか。

お子様にお勧めする場合は一応パラパラとめくって問題ないなと親御さんが判断の上で行なったほうが良いと思います。

どんなイラストかな?

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まとめ

そんな感じで強引にハッピーエンドまで読み進めました。

読んでもいないのに、本当によく不思議の国のアリスと鏡の国のアリスの世界観やストーリーが脈々と流れているゲームブックだと実感しました。

パラグラフ総数が五二〇の本格的なゲームブック。

ぜひお楽しみ下さい。

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