「ひきこもりからの脱出」のレビュー。突然のバッドエンド頻出も二択なので誰もがクリア可能なゲームブック。

こんにちは。

あるいはこんばんは。

ゲームブック総合サイトの管理者です。

本日はこちらの作品のレビューを書きたいと思います。

社会的な問題でもあるひきこもり。

それをテーマにしたゲームブック。

筆者もゲームブックの活用方法として、そう言う取り組むもいいのではと考えています。

物語としてもゲームとしても楽しめましたのでご報告致します。

表紙

作者の方のブログやnoteが今は削除されているのですが、過去に拝見したものによると著者の方は編集者なんだそうです。

道理で文章に書き慣れている感があります。

そして、それ以上に編集者だなあと思えるのが表紙です。

完成度が高いけれど、あまりお金はかかっておらず、おそらくご自身で作られたのではと推測します。

ざっと、元印刷営業の立場で気づいたところを図示します。

プロっぽい表紙

ただ、デザインのプロではないだろうなという違和感は下記のとおりです。

ここを直したらもっとよくなるかなあ

なので、筆者がこのデザインを目にしたら、クライアンとに持っていく前にデザイナーには修正をさせるでしょうね。

もとより、優れたデザイナーならこう言うデザインを営業に持たせることはしないと思います。

ただですね、これをデザイナーではない方が作られたとなると、相当センスのある方です。

何しろ描き起こしかと思えるレベルでのフリー素材の選択と配置と言った構成力が凄い。

ぱっと見だと個人出版だとは思えない完成度かなと。

つまり著者の方は編集者として表紙のデザインはどの様な装丁なら、行きずり閲覧者の目を引くかを良く知り尽くしているのだと思います。

概要

かつてはブラック企業で働き、パワハラが元で引きこもりになった主人公。

毎日自室にこもりゲームだけが心の支え。

そろそろ母親からも呆れられて、仕事をするように促される。

でも随分と社会と離れてブランクがある。

トラウマもあり精神的にも不安定だ。

果たして無事に就職活動が出来るのか?

システム

パラグラフは100。

殆どの場面は2択で読み進めます。

表紙に書かれていたように主人公は「すぐに死にます」
バッドエンドばっかりです。

ただ謎解きやバトルシステムはないので、駄目な選択肢を選んだら別の選択肢を選べばいいので、誰でも必ずゴールにたどり着ける仕様。

脱出とタイトルが打たれている様に、ハッピーエンドもあります。

近年ゲームブックも謎解きが台頭し、誰もがゴールに辿り着ける状態ではありません。

そんな中、たまにはこのようにクリアはストレートにいかないけれど、簡単な試行錯誤でやがてゴールできるという作品があると嬉しいですとね。

エンタメ性が高く、読者満足も得られるようになっています。

これはバッドエンドが頻出する割には、かなりいいゲームデザインなのではないでしょうか。

やっぱりクリア出来ないと、カタルシスを得難いものです。

また、意外にもバッドエンド以外のエンディングは4通りくらいあるらしいのです。

筆者もハッピーエンドを迎えたと思っているのですが、実は別の面白い分岐があるかもしれません。

それを散策して再プレイしてみても面白い遊び方ができるかと思います。

ひきこもり

引きこもりの定義は「病気や障害など外出を妨げる状況がないにもかかわらず、就労や就学など社会的活動の機会が6カ月以上にわたって失われている状態」なんだそうです。

傍目には病気や怪我をしてるわけじゃないし、一日中好き勝手な事をしてだらけているように見えてしまいます。

でも当の本人にしてみれば、かつてできていたことが出来なくなっているのです。

想像以上に主人公(読者)は精神的ダメージが大きく一縷の望みにかけ、巻き返しを図ろうとするもダメなことが多いんですよね。

極度の対人恐怖症でもがくと却ってトラブルが生じ、すぐ死にますよ。

でもゲームだから再トライすればいいだけ。

親切に「ゲームオーバー」と言う文言にリンクが張られ、それをタップするだけで最初からやり直すことができるようになっています。

そしてまるで音楽ゲームをやる様に、最初から戻されたなら一度遭遇してバッドエンドへの選択肢をいかにして踏まずに、別の選択肢を選んで読み進めるかという面白さもあります。

ゲームバランス

引きこもりから脱出が困難である構成がバランスよくなされています。

引きこもりの精神状態の描写が丁寧に書かれているのでそう言う方々の気持ちになれます。

とにかく引きこもり本人は思い通りに心身が動かないと言うことが読者が疑似体験できる様になっているんですね。

筆者は過去一度プレイしてゴールしたので、再プレイ時は楽勝だろうとやってみましたが、凄くつまづきましたね。

忘れていることも多く、結構クリアするまで何度もバッドエンドを迎えました。

二択の提示の仕方としては実に巧みに配置されていると感じます。

そうなんですよ。

究極の二択というか、ついつい選んじゃう選択肢が提示されていて、掴まされてゲームオーバーになるパターンが非常に多いんですよね。

よくこの選択肢を考えたなあと。

誰でもゴールに辿り着けますが、一度もゲームオーバーを迎えずにクリアする人は皆無だろうというのがこのゲームブックの良さです。

まとめ

そんな感じで、ゲームブックと言う形でひきこもり当事者のような気持ちを知ることの出来る作品です。

価格は550円。

先程パラグラフが100と申し上げました。

各パラグラフの文章量はまあまあ多く物語として楽しくもあるので、適切な価格かと思います。

KindleUnlimited会員なら無料です。

ぜひ楽しんでみてください。

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