「シームレス迷宮からの脱出♠スペード」レビュー。プレイやすいノベルゲームのような良作ゲームブック。

こんにちは。

あるいはこんばんは。

ゲームブック総合サイトの管理者です。

昨夜遅くにTwitterのタイムラインを眺めておりますと、この様なTweetを拝見しました。

新作ゲームブックが同時に5作リリース!?

かつてGLAYやL'Arc~en~Cielが同時にシングルをリリースした時を彷彿とさせますね。

ゲームブックは大量に積ん読状態なのですが、ちょっとやってみました。

全然クリア出来てませんが、レビューだけ書いてみます。

申し訳ありません

えー、筆者はもと印刷屋でしたので、表紙デザインのことはかなり意識しちゃうんです。

デザイナーが創ってくれたゲラをクライアントに持っていって折衝するわけですよ。

仮にこの表紙デザインを筆者がクライアントの所に持っていって、クライアントに首をかしげられたら、筆者としては言葉に詰まります。

対照的に、レインジャーズフィールドについては過去エントリで触れましたとおり、何でも聞いてって感じなのです。

取り敢えず図に纏めさせて頂きました。

お収め下さらなくて大丈夫です。

申し訳ありません

端的に印象を言うと、何だかよくわからない。

コンテンツが如何に優れていようと、初めて目にする読者にしてみれば、表紙が判断基準として重要です。

この表紙からはどんな作品なのか、ゲームブックなのか、ホラーなのか、ファンタジーなのか、漫画なのかラノベなのか読者は想像がつかないと思うのです。

つまりはせっかくの良作がスルーされちゃうんじゃないのかなあと残念なのであります。

もちろんこれは筆者のいち意見です。

あな感
別にデータがあるわけではありません

全くそのとおりですので、適当に流してください。

そもそも筆者はデザインが出来るわけではありませんし、ディレクション(どうしたらよくなるか)が出来るわけでもありません。

まあでも、イラストとデザインはまた違いますし、デザインは売上に直結する超重要な要素であることには違いがない、とだけ申し上げておきます。

シリーズ物、惜しい

本作は同等のプロットや世界観で5人の著者が異なる文体で描かれ、読み比べる楽しみを包括した斬新なプロジェクト。

これはゲームブックのみならず、漫画やラノベなどで行われているアンソロジーともまた違う、とても良い企画だと思います。

それであれば!

ひと目で全23巻と分かる
この表示をスクロースして下には1巻ずつ全て閲覧可能

Kindleの作品登録のときにシリーズものとして設定して頂きたかった。

すべて独立した作品として出版されており、5作品すべて見比べることがAmazonのサイト上では困難な状態になっています。

例えば鬼滅の刃の原作漫画は全23巻で、地上波が7巻54話の途中まで、映画の無限列車編はそれから8巻の66話までなので、アニメ全てコンプリートした人が、アニメ2期が始まるまで我慢できませんと。

どの巻から買ったら重複が少ないかと言えば8巻から買えばおよそいいんですけど、鬼滅の8巻にたどり着くには如何に全巻を一望できるページにたどり着けるかがキーです。

それが簡単に読者に伝わらないと、煩わしくて「ま、いっか。そのうち2期始まるし」と離脱していっちゃうんですよね。

同様に5種類作品があると言うのが一目瞭然で、護国記と同じ著者が書いているんだとか、夏のおもいでの著者のもあるとかになれば、およそ過去作から文体を読者は想像したりもできるので選びやすいと思います。

小売店経験者なので、選びやすく楽しい売場というものを作りませんと、本来売れる商品も売れないかなと口惜しく思います。

本題に入ります

余談ばかりを書き綴ってしまって申し訳ありません。

本作の概要をお伝えします。

主人公は目を覚ますと記憶を失い、拘束された状態に身を置かれていることに気づきます。

一体なぜこんなことになったのか。

なんとかこの監禁状態を脱して逃げ出さなくては。

だが一体何を同たち振る舞えばいいのか皆目検討もつかない。

やれやれだ。

ともかくも試行錯誤を繰り返すしかない。

果たして主人公あなたは無事にこの場を脱出できるのか?

特徴

本作が既存作品と異なるのはシームレス迷宮という概念。

各場面ではパラグラフ番号の代わりにカッコ【】でくくられた文字が与えられており、選択肢もカッコ【】でくくられた文字。

しかも各パラグラフの末尾ではなく、文中に散りばめられているのです。

文字は名詞の場合もあれば動詞もあります。

これはSquiffyと呼ばれるTextadventures.co.ukで提供されているツールで作成された作品に似ています。

Squiffyでは選択肢を選ぶとスクロールして行くのですが、本作ではKindleなので画面が切り替わる仕様になっています。

注目点は、同じ場面であっても実際にたどり着いているパラグラフとしては別で、行動できるアクションに変化があることです。

選択肢を選び続けとある行動が出来るようになったと思ったら、別の行動をすると同じ場面なのにその「とある行動」ができなくなっていたり。

この感覚はまるでゲームアプリを読み進めているかのようで斬新でいいと思います。

日本では殆ど普及していない、海外では人気のテキストアドベンチャーに近い感じですね。

読みやすい

表紙と比べて(済みません)本文は非常に読みやすいです。

文中の選択肢もカッコ【】でくくられている上、地の文が明朝体であるのに対し、選択肢はゴシック体で更に太字になっています。

一目瞭然で選択肢を見つけられるので、読者にはたやすく行動範囲が感覚的に伝わります。

UIも悪くないです。

ここだけの話、結構Kindleのリンクって押しにくかったりするのですよ。

辞書を見たいわけじゃない

リンクをタップしたつもりが辞書ツールとかハイライトメニューが出てきたりとか。

読者の想定していた挙動と異なるので、こう言う点もKindleってゲームブックに向いてない残念だなと思ったりもしてたのですが。

理由はよく分からんのですが、とにかく選択肢、ハイパーリンクが押しやすいです。

選択肢を選ぶ、すなわちハイパーリンクを押した後の画面の切り替わりもこころなしか早い気がするんですよね。

作品によっては一瞬間があったりしてUX(ユーザーエクスペリエンス)としては良くないと言うものもあるのですけども。

横書き

Wordで執筆したとしても、Kindleでは縦書き表示が可能です。

ただ本作においては横書きのほうが読みやすいでしょうね。

ゲームブックで縦書きより横書きが良い作品に巡り合ったのは初めてかも知れません。

文中のリンクをクリックするのってやっぱり縦より横のほうがネット全盛のこの時代には馴染んでいるんじゃないでしょうかね。

なかなか盲点ですね。

実に編集が優れていると思います。

シーン毎にページは区切られていて、パラグラフの最後には横に線が引かれているので文末が分かりやすく、該当しないパラグラフ間違えて読むと言う事故は少なさそうです。

物語の印象

筆者はスペードを読み始めました。

まだ最初の方で詰んでいますのでネタバレも何もないのですが。

冒頭は選択肢を選ぶだけのはずなんですけど、意外にも苦戦しまして。

どうやったらこの場面から脱出できるのか試行錯誤しましたね。

しばらく休んでから改めてやりだすと、自分の中でもちょいとひらめきがあるのか、クリアすることが出来ました。

続いての脱出シーンに移ったのですけど、そこでは凄い演出があったのです。

まるで実際にその対象物を自分が操作しているかのようなリアルな作り込みがなされています。

音楽や音響、動画などがないノベルゲームのような読み心地がします。

こう言う手法がゲームブックってかKindleで出来たんだ……と感心しきりです。

更に読み進めていくと微妙な変化が現れて。

技術的には画像をちょっとだけ変え、現代人が良く日頃経験しがちな体験を盛り込んでいるのが凄いと思いました。

それがなにか……。

うーん、書きたいのですけど、それは野暮ですね。

ぜひご自身でご体験ください。

物語の流れに緊張感をさり気なく演出しているのでホント凄いなと関心しきりですから。

謎解き

多分ですけど、眼前に堂々と「これが謎です」と謎解きゲームブックの様に提示しているのではなく、さり気なく横たわってます。

読者があれやこれやと行動しているうちに、「あ、これが謎解きなんだ」と自ずと気づいてくれるように仕向けているんだなと。

まあー筆者は謎解きが苦手なのでこの先突破できるか不安なのですが、何度も読み返しているうちに、或いは休憩した後再開したときなどひらめいてループを抜けられるなど、ゲームブックとして非常に理想的な作りになっていると思います。

謎解きゲームブックって、誰にでもクリアできるように作られていないことも多いのですけど、本作はそう言うことがないように、時間の差はあれ、マラソンのように多くの人がゴールにたどり着けるようにしているんじゃないかなあと言う気がします。

でも果たして筆者にクリアが出来るでしょうか?

ぜひ我と思わん方はご参加ください。

まとめ

5作品すべてKindle Unlimited対応です。

1ヶ月500円のAmazonプライム会員なら無料で読めます。

(申し訳ありません。ご指摘があり確認しましたらそれはPrime Readingと言う別のサービスです。月々980円のKindle Unlimited会員になる必要があります。お詫びして訂正させて頂きます。)

同じ世界観を全く別の文体で体験する、読み比べると言う斬新なゲームブック。

ぜひ楽しんでください。

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