こんにちは。
ゲームブック投稿サイトの管理者です。
現在ゲームブック作品投稿絶賛募集中ですのでぜひ御覧ください。
さて筆者はあらゆる職業を経験しています。
印刷業や小売業です。
そこから自ずと想像できることがあります。
紙の書籍をつくる場合。
執筆者やデザイナーが書いたりデザインし、PDF化して製版工場で製版、印刷工場で印刷する。
冊子にするために製本工場で中綴じやら無線綴じで製本して梱包して発送。
小売店では入荷したら検品といって数量確認して売場に陳列。
レジで商品を会計して袋詰してお渡し。
さらにはネット通販であれば、受注があれば発送指示をだしたり、自分で梱包して出荷したりと。(まあ業務委託できる場合もありですね)
言葉にすれば簡潔かもしれませんが、その作業の一つ一つで苦労が存在します。
その一連の流れが、電子書籍ならどうでしょう。
執筆者やデザイナーが書いたりデザインして電子書籍化して終了……!
これほど合理的で作業コストが削減できる画期的なことはありませんよね。
品切れもないし送料もかからないんですよ。
ところが未だに紙媒体にこだわる向きも多くあります。
これは……恐らくイベント、お祭り化しているんだろうなと推測します。
世界でも有数のイベント、コミケがコロナのために中止になりましたね。
それでも推しサークルの作品はネットでも買えるはずです。
理論上は。
でもそれだと購買意欲が著しく激減するようなのですよ。
4日間で75万人動員。
目の色を変えてファンが推しサークルのとっておきの作品を買い漁る。
横目で見ていた別のオタクさん。
それにつられて、今まで気にかけてなかったけど、興味が惹かれるからついつい買ってしまう。
さらにはサークルの方が自ら販売してくれて、お話も出来る。
思わぬお宝もあったりで、いつの間にかエコバックやリュックはパンパン。
いわばアイドル歌手の握手イベントにも近いのでは。
で、恐らくサークルさんたちとしても冊子を作成する工程が楽しいのでは。
学祭やらお祭りを開催するような楽しさがあるのだと思います。
年に2回ですからね。
イベント、お祭りと言う体験なのでしょうね。
これが毎週のようにあるとなると事情は変わるんでしょうけどね。
例えば「母親ならポテトサラダくらいつくったらどうだ」と言うTweetが話題になりました。
これも毎日のように料理を作っているなら作業効率を考えればお母さん、ポテトサラダのパックをスーパーで買うのは大変に合理的です。
2パックも買ったほうがいいです。
でもこれ、娘さんもちょっと料理ができるようになって、たまの二人休みのときに一緒に作るとなれば状況は変わってきます。
おしゃべりをしながら、じゃがいも皮向いて茹でて……。
まだ固い。もういいよ。
その工程の一つ一つが楽しいのではないでしょうか。
ポテトサラダ出来た。
二人で初めて作ってみたけど上手に仕上がった。美味しい。
紙媒体の書籍も同じような感じ。
一生懸命イラスト描いた。文章を書き綴った。
それが印刷され、製本され、断裁され、梱包されて手元に届く。
想像以上にいい感じに仕上がっている。
電子的でモノとして存在していない作品が書籍という現実的なモノへと昇華した。
思わずペラペラめくる。
ああ。苦労したこのイラストは印刷が映える。
でもここはもうちょっとこうしたらもっと良かったかな。
そういう想いがこみ上げてくることでしょう。
つまり紙媒体は体験。
制作側にも読者・購入者側にもイベントやお祭りと似た体験なのです。
これは電子では再現出来ない重要な要素なのですね。
まあ、だから紙か電子かといった議論は実は不毛なものなのでしょう。
体験か合理的手段か。
君はどちらを選んでもいい。
ゲームブックであればなおさら、どちらの選択肢を選んでもいいんです。
コロナ禍とポテサラ問題が筆者に気づきを教えてくれたのでした。
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