こんにちは。
ゲームブック総合サイトの管理者です。
その昔、進撃の巨人のゲームブックをプレイしたときの模様をお伝えしたいと思います。
筆者は当時紙媒体でゲットしたのですが、今は電子書籍版もリリースされています。
講談社が放つ人気コンテンツのゲームブックバージョン。
こう言うのもあるんですよね。
人気コンテンツのゲームブック化という非常に面白い取り組みなんですけど、七つの大罪、進撃の巨人以降は続いてないようなのです。残念。
ここはひとつ、講談社さんに新作リリースを今一度ご検討をして頂きたいところです。
七つの大罪は筆者はあえて原作を読まずにゲームブックをプレイしましたが、今回は逆に原作を読んでからゲームブックをプレイすることにしていました。
「進撃のゲームブックが出る!」と言う情報が流れてから2ヶ月ありましたからね。今回は予備知識を踏まえたうえでのプレイです。
何回かエンディングを迎えることが出来たので感想を書いてみたいと思います。
進撃の巨人について
知ってる方も多いと思いますが筆者なりに簡潔にまとめます。「それ違うよ」と言う場合は優しくご指摘頂ければ幸いです。
テレビや動画のCMなどで
このように主人公エレンやミカサの「立体機動」と呼ばれる空を縦横無尽に動きまわり、カッターナイフのような剣で巨人に斬りかかるという様なシーンが多いので、進撃の巨人を見たことがない人は
巨人対人類の戦い
が物語の焦点なのだろうと憶測することでしょう。筆者も作品を知る前まではそうでした。
ところがそれは一つのテーマに過ぎず、それ以上に主人公エレンが謎の存在であることに読者はかなり早い段階で気付きます。
その「謎」も先天的では無く、後天的なものです。
さらに世界観が奥深く、人類は中世の様な文明しか持ち合わせていません。
電気やエンジンがない状態と言うとピンとくるかもしれません。
有効な移動手段は馬です。現代社会ならドローンに武器を積んで、様々なテクノロジーを駆使すればおそらく巨人を人間の支配下に置くことは可能でしょう。
人類は巨人に捕食されます。食物連鎖のヒエラルキーの頂点ではないのです。
ただ……巨人は人類を栄養として捕食するのではなく、ほぼ「殺戮」が目的で追い求めます。急所以外を破壊したところで数分で復活するゾンビ仕様です。
その辺の謎もこの作品をより凄まじい印象に盛り立てています。
ゲームブックのサブタイトルにある「ウォール・ローゼ」というのはとてつもなく大きいベルリンの壁みたいなもんです。巨人の襲撃から人類の住む町を守る目的で建てられました。
それが……だんだん狭められているんですね。「壁」はウォール・ローゼだけではなく、ウォール・マリアと言う、もっと広い範囲で人類の生活圏があったのですが、5年前の襲撃によって後退させられたのです。
「壁」より外は巨人が巣食う世界。主人公エレンは「外の世界」に興味を抱く少年。悲惨な過去もあり、巨人を倒すことを心に誓います。
ゲームブックの世界
この作品は原作の1~4巻の「トロスト区」の攻防を描いています。
巨人がウォール・マリアのみならずウォール・ローゼまでも破壊し、攻め込んできた緊急事態です。どんどん人類の住む場所が奪われていきます。
あなたは主人公エレン、主席のミカサ、知恵が働くアルミンをはじめとする第104期訓練生の同期達とともに、ウォール・ローゼを死守出来るかが物語のテーマとなっています。
ゲーム序盤でいきなりあなたは巨人に襲われます。さらにチュートリアルが続き、登場人物紹介などが盛り込まれ、トロスト区市街を歩きまわって情報収集します。
ここで、「進撃の巨人」の世界を知らない方はその世界観や登場人物の特徴などを知ることが出来るでしょう。
本当の物語は巨人がウォール・ローゼを破壊して町を襲うところから始まります。
物語の分岐が多い
登場人物が非常に多いです。あなたは彼らと様々なやり取りを行うことが出来ます。
それによって信頼感を得たり、命を救ったり、失わせてしまう命もあることでしょう。
この辺の情報は序盤での情報収集にかかってきます。
既に原作をよく知っている方なら、登場人物とのやり取りが原作の延長の様に思い起こされ、その世界観を十分味わうことが出来ることと思います。
とりわけ筆者はミカサが好きですね。
ミカサの瞳は原作では白目がないことも多く、無表情で愛想も悪いので、一見あんまり友だちとして関わりたくないタイプですが、原作で彼女の生い立ちをしる方なら彼女の立ち振舞は十分理解できるでしょう。
そんな彼女の閉ざされた心を溶かすのは簡単です。ゲームブックでも十分にそのことが反映されています。
エレンの幼なじみのアルミンの特徴も良く表れています。ファンサービスとしか思えない選択肢もあります。(もちろんイラスト付きで)
様々な展開が起こり、エンディングも多数用意されています。
バッドエンドやあんまり良くないエンドもありますが、グッドエンドはどれがベストとも言えないものです。
原作では死んでしまった仲間も選択肢によっては生きていてくれるエンディングも迎えられます。
様々な物語分岐を楽しむ事ができるのはいいですね。
序盤の秘密がテーマ
ウォール・ローゼを死守できるかどうかは原作をご存じの方は何をすべきか想像がつくことでしょう。
ここではある人物がキーなんですね。
ゲームブックを読んでいる最中も、「死んでしまった」と、筆者は残念に思いました。でもなるほどそう言うことかと演出を楽しませて頂きました。
恐らくこの展開は原作を知らない方のほうがより「へえ~」と感心することまちがいなしでしょうね。
進撃は読んだことがないけどゲームブックが好きだからと手にとった方が、この作品がきっかけで原作に興味を持って進撃ファンになっても不思議ではありません。
謎解きも盛り込まれている
選択肢以上におそらく物語の展開に大きく影響を及ぼすのが「謎解き」です。
筆者には解けたもの、解けないもの、正解だったかどうだかわからないものなど、いろいろありました。
それによりどうしても辿りつけないエンディングが存在するので、日を変えてみたり、リフレッシュしてみて再度トライするといいかもしれません。
多分頭を柔らかくしないと解けないんでしょうね。
様々な楽しみ方が出来る
ゲームブックは親切な作りで、進撃の巨人を全く知らない方も、ファンの方にも楽しめるようになっています。
原作を知らなくとも、この作品を契機に進撃の物語の奥の深さや世界観、人間関係にのめり込む方もいることでしょう。
進撃のファンであれば、「この仲間を生かすことが出来たぞ!」と原作では犠牲になる命を救ったり、登場人物とのやり取りを楽しむことが出来ます。
そして、原作の4巻までの内容となっているので、ゲームブック自体も続編を期待出来そうです。そうしたら、また進撃の巨人の世界をより楽しむことが出来ますね。
多くの方にお勧めできる作品ですよ。
ぜひ手にとってみて下さい。
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