こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営している者です。
人気のデジタルゲームブック、Lifelineの続編であるLifeline Silent Night。
2回ほどのバッドエンドと、恐らくベストエンドを迎えたと思いますのでレビューや感想を書いてみたいと思います。
Lifelineシリーズでは第3弾、物語としては第一弾の続編となるこの作品。
ネットでも結構話題となっていますのでゲームブック推進派としては大変喜ばしい限りです。
タイラーと再会
Lifeline1作目で宇宙船が難破する事故に遭遇し、異星で孤独な訓練生タイラーは奇跡的にも「あなた」との交信に成功します。
あなたは前作でタイラーに助力し、無事異星から脱出させることに成功させたという展開になっています。
タイラーは救出され「ホワイトスター号」に乗り合わせます。その宇宙船の乗組員は6名。個性豊かなメンバーとともに宇宙旅行をしている最中、あるトラブルに巻き込まれます。
次第にそのトラブルの重大性に気付き、前作同様の「色」に奮闘する事になります。
前作との大きな違いは、前作が異星を散策する内容だったのに対し、今回はホワイトスター号内でのドラマとなります。
船内のマップは常に確認することが出来ます。
でも多分、プレイしている最中はこのマップは然程重要ではなく、必要が無いかもしれません。タイラーの移動も上記マップを意識せずとも動きます。
雰囲気を味合う用途での活用で十分でしょう。筆者も殆ど見ませんでした。
テキストのみの展開
タイトル画面とマップ意外は画像は一切ありません。
このようなテキストのやり取りだけです。
紫色のテキストが、タイラー以外の登場人物の台詞です。
人物によって色が異なります。
厄介な存在の色は、シリーズをご存じの方は容易に想像がつきますね。
タイラーが白い細い文字で、読者は最下段の二択でタイラーに応えます。
女性言葉ですので、女子大生になった気分で望むのがいいでしょう。
Lifelineシリーズ全作に言えるのですが、こちらが応えると、状況によってタイラーからの返信が途絶えます。
実在する人物のように、寝たり着替えたり移動したり、取り込み中は連絡してこなくなります。
実在する人物とLINEやTwitterを交わしているようなリアル感です。
これがLifeline最大の演出の素晴らしさです。
タイラーが成長している
前作はかなり頼りげない言動がある印象でしたが、今回は結構成長が見られますね。
逞しくなったというか、自らの考えで事態への対策を練り、計画を立て、方法を思いつき、実行する様な場面が多いと思います。
無論読者も自分が手助けしなければタイラーが危機から逃れられない、というような演出を感じることも出来るので、その辺のバランスが絶妙と言えそうですね。続編としていい位置付けだと思います。
何気ない選択が運命を決める
選択肢は恐らく意図的だと思うのですが、どちらを選んでも代わり映えしない内容が並ぶこともあります。
全く別の意味の選択肢であっても、結局どちらを選んでも同じ展開になるという場合もあります。
これがゲーム性を高くしているんでしょうね。稀に何気ない二択なんだけど、決定的な違いが生ずる別れ道も散りばめられているんですよ。
読者はついつい良くない選択肢を掴まされてしまうと言う作りになっていますね。
日本語訳も卓越
とりわけLifeline2で印象深かったんですけど、相変わらず日本語翻訳チームが優秀ですよ。
絶対に日本に何年か住んでいないと到底理解できない文化や流行りもののネタが散見されます。
日本人が絶対加わっていますね。
良く出来ていると思いますし、そのことを楽しむのもLifelineの醍醐味の一つになりつつあると思います。
ちなみにタイラーは音痴ですよ。(いや、もちろん歌声を聞けるわけじゃないですけどね)
決死のタイラー
今回はタイラーの男らしさに感銘を受ける人も多いと思います。
結末は決死の覚悟でタイラーは危機を救おうとします。
実際もう生還できないのかと思われる演出もあります。
タイラーの生死は読者にははっきりとは伝わらないんですねえ。
でも恐らくまた次作が制作されるのではないかというのが筆者の推測です。
で、結局タイラーはずうっと宇宙空間を彷徨い、地球に戻ること無く読者の手を借りて危機を乗り越えるというパターンを繰り返すと思います。
安定した面白さです
Lifelineは今回で3作目ですが、常に予想外の展開や、タイラーの人柄に魅了されてしまいます。本当にタイラーが死んじゃうと悲しくなりますよ。
物語は恐らくこれで終わらないと思います。
ゲームバランスや物語の面白さが大変に優れているので、前作同様ヒット間違いないでしょう。
一度ダウンロードしたらネット接続や追加課金は一切ありませんので、オススメのゲームですよ。
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