こんにちは。
あるいはこんばんは。
ゲームブック総合サイトの管理者です。
ゲームブックが欲しいけど、どんな作品があるのか解らないという方のために運営しているようなモンです。
検索とか出来ますのでどんどんご利用ください。
あ、でも、「ひろゆき」さんの恋愛ゲームをやってみたいと思っても、決してそのキーワードで検索するのだけはおやめになってくださいね。
さて今回のテーマはゲームブックのプライシングについてです。
要するに作品の価格をいくらにするかという議論です。
値上がり傾向
全般的に、世の中値上げが続いています。
カントリーマアムの2045年問題をご存知でしょうか。
年々数が減り、量が減り、2035年にはついに0枚となり、2045年にはマイナス10枚になると予想されています。
つまり、2045年には自分で焼いたカントリーマアム10枚をメーカー様に購入した空袋に入れて送付する感じなのです。
そんな恐ろしい物理学を超越した値上げの真っ只中で、我々は生き延びているのです。
現代日本において生活に必要不可欠にほぼ近いセブンイレブンにおいても、ステルス値上げが横行しています。
弁当の上げ底は当然のこととして、サンドイッチの厚焼きたまごミックスで、商品が陳列されている状態では非常に分厚い卵焼きが使用されていると消費者が感じる姿をしているのに、いざ食してみると卵焼きはハリボテで、ほどんどスカスカだったと言うTweetが散見される事態に。
キットカットも「わざわざお客様のことを考えて」量を少なくしてお値段据え置き。
それなら正々堂々材料費や人件費の高騰でやむを得ずって言ってくれたほうが消費者も納得がいくのに炎上しましたね。
それに比べてガリガリ君を販売している赤城乳業は、わずか10円値上げするだけで社長を始め社員一同深々と頭を下げて御詫びをする様子を動画にアップし、逆に好感度をあげたことも記憶に新しいですね。
いやまあ筆者も、値上げを責めたいわけではなくて、ちゃんと説明とか御詫びをすればいいって言いたいのです。
それなのに弊社はお客様のことを考えてますなんて白々しい言い訳をするからそっぽ向かれるのです。
赤城乳業は2016年に値上げ御詫びのCMを流し、好印象であると話題にもなったので、各メーカーはそれを真似ればよかったのに、皆さんあまりのマーケティングセンスのなさ加減に父ちゃん情けなくて涙出てくらぁい。
えと、何の話でしたっけ?
ゲームブックの価格
ああ。そうだ。
ゲームブックブログだからゲームブックについて書かないと。
そうなんですよ。
ゲームブックの価格、安すぎませんかって話です。
前述の通りあらゆる物が値上げを余儀なくされています。
ゲームブックだって火吹山のときの480円のままでいいはずがありません。
とりわけKindleで激安傾向が強いです。
まず拙作「火吐山の魔術師」は99円なのですけど、もとはタダでネットに公開してた作品なんですよ。
で、Kindleで出版するには無料って期間限定でしか出来ないんで、仕方ないから99円にしただけの話です。
後述する、Unlimitedってのになるだろうから、価格はそんな気にしないでいいだろうしと。
筆者の最新作は550円です。
まあ、面白くない(かつ読み進めているうちに辛くなってくる)割にはまあまあの値段です。
じゃあ、これが果たしてパラグラフ数520で、ファイタィングファンタジーの正当な後継とも言うべき新進気鋭の作家、ジョナサングリーンの「悪夢の国のアリス」が600円って。
たった50円の差っておかしいんですよ。
え?
筆者の作品が550円なのが高いんだって?
よくぞご指摘くださいました。
厚かましくも、そこを言う訳ですよ。
ではもっといい例を出します。
相場観
最近のゲームブック都会のトム&ソーヤぼくたちの映画祭は1,210円です。
同Kindle版は価格が安くて990円。
パラグラフ数は266です。
悪夢の国のアリスと都会のトム&ソーヤを単純比較は出来ないですけど、少なくともアリスが990円だって高くはないです。
単純にパラグラフ数だけで言うなら1,200円位でも普通でしょうし、1,800円くらいでも正当性があります。
実際英語のペーパーバック版が1,775円でハードカバー版は3,763円しますからね。
翻訳の手間暇がかかっているのになぜこんなに安いのでしょうか。
KENP
一つ考えられるのは、Kindle本の価格が安いと皆買ってくれそうな気がしますね。
そして読んでくれた場合、出版社や著者に支払われるお金というものが発生します。
KENPといいまして、ちょっと乱暴に言うと、Kindle Unlimitedで読まれたページ数に応じて、ページ単価約0.5円として算出されて出版社はお金がもらえるんです。
ただし条件があって、Kindleでの独占販売と言う契約をする必要があります。
つまり楽天booksとかiBooksで出版出来ないのです。
販路を狭める代わりに、読者が手に取り買ってくれて、かつ何ページも読んでくれれば印税みたいな収益が発生するよねと。
それで意図的に価格が安くなっている場合があります。
買って得した感
しかし、Amazonプライム会員と言うプログラムがあります。
月々わずか500円で、対象作品であるUnlimitedは読み放題と言う特典があるのです。
(申し訳ありません。ご指摘があり確認しましたらそれはPrime Readingと言う別のサービスです。月々980円のKindle Unlimited会員になる必要があります。お詫びして訂正させて頂きます。)
したがって、やっすい商品を無料で読むというよりは、高い価格の商品を無料で読めると言った方が読者は得した気分になります。
そのため、個人的にはKindle本には適正価格で出版したほうがいいんじゃないのかなあと考えております。
なかなか価格を高くするのは難しいですし、様々なマーケティングにより価格が決定されているので、現状がベストと言う可能性も高いです。
でも敢えて言いますと。
例えば幻想迷宮書店さんは過去作品のリメイクは600円程度として、新作は1,000円位でも良いのではないでしょうか。
幻想迷宮書店さんの電子書籍でUnlimited非対応の作品って見たことが無いんですよ。
プライム会員は月額500円(申し訳ありません。前述の通りUnlimited会員の誤りです。)なんだから、下手したら本1冊買うよりも超安い。のと同程度。
であれば、本好きなら何の抵抗もなく会員 Unlimited会員になると思います。
よっぽどコストコの年会費4,840円支払うよりもらくらくです。
(ちなみに筆者は一度コストコのゴールド会員になって、全く利用しないので退会しましたのに、未だにメルマガが届きます)
また、下手に安い価格を付けちゃうと「そう言う価値しか無いのか」と言うふうに見られてしまうかも知れません。
変な話ですが、高いほうが売れるという場合もあったりします。
いくら最近の日本が貧乏だからと言っても、ちょっと無駄遣いをやめたり、お金を節約して、数千円の欲しい物なら買える人が多いじゃないですか。
ガチャやパチンコ・競馬を控えて、エヴァ見よう、ハサウェイ見よう、プペル80回見ようって言うのと同じです。
適正価格
個人的な感覚で恐縮ですけど、前述の都会のトム&ソーヤがある程度の基準になるかなと。
パラグラフ数266で990円。
勿論パラグラフ数だけで語れるものではないですけど、拙作は120パラグラフくらいだったので550円くらいかなと言う判断です。
となれば、パラグラフ数100くらいの作品を100円とか150円位で販売されている例を見かけるのですが、それは流石に安すぎじゃないでしょうかと。
挿絵が入っていたり、物凄く凝っている作品が安いと、とても勿体ない気がします。
価格が安くないと売れないと言う心理状態はとても良く分かりますが、いかに読者に価値を伝えるか。
500円、1,000円を払っても満足してもらえるコンテンツを作成する気構えが大事なんじゃないかなと思います。
本来アニメ映画も1000円、2000円では安すぎるのかも知れません。
日本の優秀なアニメーターはさぞ高給取りなのだろうと思っていたら、超絶安月給でブラックと知って海外のファンが愕然としているそうですよね。
面白い作品には相応の報酬があって然るべきです。
そうじゃないといいコンテンツが生まれなくなってしまいますよね。
まとめ
そんな感じでゲームブック作家の皆さんには、次作リリースの価格を改めて適正か考えて頂きたいと思います。
Kindleだったら、多分Unlimited対応になりますよ。
購買層は殆ど値段を気にしないんじゃないでしょうか。
むしろ高額だと、プライム会員で無料で読めるからラッキー♫ぐらいにしか思いません。
いざとなれば価格を下げるという選択肢もあるのですから。
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