「たったひとりのサバイバル・ゲーム! 灼熱の砂漠を脱出せよ」をクリア。レビュー・感想・印象を述べます。

ゲームブックレビュー

こんにちは。

ゲームブック投稿サイトの管理者です。

今回はこちらの作品のレビュー・感想を書いちゃいます。

原作はLOST

カナダの児童用ゲームブックの「LOST」シリーズの日本語版です。

著者はトレイシー・ターナーさん。

翻訳は岡本由香子先生で、読むのが本当に楽しい文体です。

トレイラー動画もかっこいいのでご覧下さい。

サハラ砂漠の環境

たった一人であなたはサハラ砂漠ではぐれてしまいます。

快適な日本とは全く異なる別環境。

寒暖差が異様に激しいんです。

筆者も旭川に住んだことがあり、

内陸だから昼と夜の寒暖差が激しいなー

と思っていましたが、その比ではありません。

昼と夜で25度以上の差があるのが普通みたいです。

そして何よりも大切なのが水分の確保。

日本では公園でタダでも飲め、

この水は飲めません

と言う注意書きがない限りはすべて飲用水で蛇口をひねるだけで溢れ出ます。

それなのに水道水はマズイと言って清涼飲料水が24時間営業のコンビニでいつでも買えるし飲んでいるって……。

治安がいいから自販機でも買えるし……。

どんだけ恵まれているのかと言うことを思い知ります。

もう、あなた。

水の確保で消耗して下さい!

パラグラフ遷移

ちょっと変わっているのはパラグラフの移動。

特別に指示がなければ次のパラグラフに移動していいんです。

と言うか移動しないと話が途切れます。

また本文の途中でコラム的なパラグラフも多数存在し、直接物語展開やゲームに影響はないですが、サハラ砂漠やサバイバルの知識を深める読み物になっています。

ゲームや物語を楽しみながら様々な知識を得るというエポックメイキングな仕様です。

面白いのは腕時計を見て移動する方向を決めるというシーンの隣のページに豆知識のパラグラフがあって、それがヒントでもあり、サバイバル技術の習得の役目も果たしているんですね。

とても凝った構成です。

ちなみに南極大陸は砂漠と言えるかどうかわかりますか?

答えはこのゲームブックに載っていますよ。

過酷な環境

「たったひとりのサバイバル・ゲーム!」の特徴としては、選択肢一つ間違えただけで直ちにゲームオーバーになってしまいます。

実際に過酷なサハラ砂漠では一挙手一投足が命取りです。

水を確保するのが一番大切なのと、こんな過酷な世界でも生き物が生息している事には感嘆するほかないでしょう。

相手は全て野生動物ですから、割と親しみを持てそうな動物でも油断は禁物です。

少しでも気を許せばゲームオーバーですので気をつけて冒険をして下さい。

それにしても砂漠では様々なイベントと生き物たちが居るものだなあと驚きの連続ですよ。

まとめ

ゲーム自体は何度か試行錯誤をすればクリアできます。

謎解きやバトルシステムもなければクリアに必要なアイテム入手の必要さえありません。

純粋に選択肢を選ぶだけでゴールを目指すシンプルな作りです。

でも状況描写が卓越でサハラ砂漠でのサバイバルがリアルに伝わってきますし、クリアの道筋も一つではないので、いろいろと冒険するのが楽しくなります。

このシリーズは大変に面白いです。 

今後もこのシリーズの続編がKADOKAWAからリリースされることを願って筆を置きたいと思います。

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