「火吹山の魔法使い」のSTEAM版ゲームをプレイしたのでその感想とレビューと実行画面をお伝えします。

こんにちは。

ゲームブック投稿サイトをリニューアル中の管理者です。

4年前の今頃、Kickstarterからメールが来てました。

火吹山の魔法使いのSteam版ゲームがリリースされたという告知です。

今なら日本語翻訳されたSwitch版も存在しますので参考になるかなと思いますので、当時の模様を書きたいと思います。

パトロンになっていた

以前ゲームアプリ「火吹山の魔法使い」開発のときにKickstarterでパトロンになったので、 その特典のお知らせメールが届いたのでした。

はい。英検二級レベルで日本語訳しますと


やあやあ、キックスターターのパトロンの皆さん!

ザゴールの時間がついにやってまいりましたッ。まもなくあなたはHumbleからゲームのダウンロードリンクを受け取ることになるでしょう。
これはあなたにDRMフリーでもSteamバージョンでもアクセスすることを許可するものです。
もし数時間以内にあなたが電子メールを受け取ることがなければ、その原因は次のようなことが考えられます。

  1. あなたはアンケートを全てうめなかった-我々に連絡を!
  2. 時間はキックスターター以降経過しています。古いメールアドレスだったり、定期的に確認しているだろうか – チェックを!
  3. 恐らくゴミ箱に入れられたんじゃない – チェックを!

もしなにかしら問題があれば私たちにメッセージを下さい。出来る限り早くあなたにベストを尽くしたいと思います。

このゲームを愛してもらえると幸いです。私たちはこのゲームに沢山のファイティングファンタジー愛を注ぎ込みました。そしてこのゲームは私達が今まで制作してきた中でこれ以上はないという程のものであると自負しております。Steamでプレイしたら、どうかゲームレビューを残して下さい。プレイヤーのレビューは他のプレーヤーに手にとってもらうために大変重要なのです。

アランシアでお楽しみ下さい!

ネイルとTin Man Gamesの仲間たち


「おお…数時間後にダウンロードリンクをゲットできるんだ…。」

と、筆者は当時胸を躍らせながらリンク先のサイトを確認、予定時刻より早く入手できることを知り、喜び勇んでダウンロードしたのでした。

ダウンロードしてみた

メールチェックを続けていると、Humbleからも届いていました。

リンクがありました。(表示は変えています)

でも当時の筆者のパソコンではSteamがうまく動作しないのでせっかく「火吹山の魔法使い 」のゲームを入手してもプレイできないものと思っていました。

でも一応該当リンクをクリックして

ダウンロードしてみました。

↑実行ファイルを入手しました。

Windowsの警告

↑実行したらWindows10に怒られましたよ。

まあ、気にせず詳細情報をクリックして

↑隠されていた実行ボタンを押します。

↑するとこんな表示が。

何かできそうな雰囲気!

ゲームスタート

Ohhh! やったー!

プレイできますよ。

何でなんですかね?

恐らくこのファイルはSteamで動作するものではなく、DRMフリーと言われる暗号化されていないバージョンのものらしいですね。

そのためたまたま筆者のPC環境でも動作させることができたようです。

↑メニュー画面です。

背景画やグラフィックスが非常に美しいのはもちろん、BGMや音響も素晴らしいですよ。

世界観を盛り上げるのに非常に適切な演出が施されています。

アランシアの世界に迷い込んでしまったような気分を味わえることでしょう。

ではNEW GAMEを押してみます。

ゲームマスターの登場

↑ゲームマスター(GM)が出てきます。

何か頭にかぶっているものは、↓オモコロライターARuFaさんが所有していた奇抜な掛け時計にも似ていますが

www.e-aidem.com

気にしないで行きましょう。

↑Click to Continue…を押すと、次々に文章が出てきます。

かなり分かりやすい英語なので、読むのに苦労はしないと思いますよ。

いざとなればGoogle先生に翻訳してもらえばいいじゃないですか!

Choose Your Own Figurine

↑プレイヤーを誰にするか選べます。

↑かなりの種類のキャラクターを選べますが、すごく自由すぎですよ。

↑筆者は無難に女性戦士、Alexandraを選びました。 

↑できればこんな感じの女性戦士の方が良かったんですけど。

イアン・リビングストン先生に怒られそうなので次行きます。

バトルシステム

その後バトルの練習をすることができます。

ターンベースで、将棋の駒のようにキャラクターを操ります。

↑チュートリアルはかなり親切です。

↑移動範囲や攻撃範囲が図示され、行動を選択します。

相手の動きを読んで、作戦を立てることがポイントです。

↑勝負に勝ったらこのように表示されます。

バトルはかなりの頻度で遭遇しますよ。

采配によって勝敗の分かれ目が決まりますからよく考えて行動しましょう。

↑戦いの後は疲れを癒やしましょう。

このような休憩スポットも結構ありますよ。

旅立ち

↑スタートの名場面。

往年のゲームブックの感動が今蘇りますね。

↑火吹山の中に入りました。真っ暗闇の中ただ一人。

  • 東に行くか?
  • 西へ行くか?

最初の分岐点です。

巧妙なトラップ

さて、往年のゲームブックファンの皆様、このシーンではどうすべきか覚えていますか?

筆者はまんまとハマリましたよ。

イテテテテテッて感じです。

書籍の火吹山を世襲しつつ、新しい展開やシーンが盛り込まれており、初見プレイヤーは勿論、かつて火吹山を制覇した玄人も懐かしさと新たな発見を体験できる、とてもバランスの取れた内容に仕上がっています。

↑あれ? こんな人いたっけな?

いたのかもしれないし、新たに追加された人物かもしれませんね。

こう言う展開が凄く興味を引きますよ。

キャラの意見

そして冒険の途中、主人公が自分の考えを述べるシーンもあります。

これおそらくキャラクターによって挙動が変わってくると思いますよ。

先に述べたバトルシーンでもスキルや動きがキャラによって変わると思います。

一度このゲームをクリアしても、別のキャラならまた各々の違った展開が楽しめそうですね。

お馴染みのヤバイ敵

↑うあ、ついに強敵のお出ましだ。

↑バトル……って、ちょっとデカ過ぎね?

4コマ分を陣取っているサイクロプス。

果たして主人公は強敵を打ち負かすことが出来るのだろうか……?

ま、そんな感じで冒険はまだまだ続きます。

ゲームオーバー

スタミナが0になり、ゲームオーバーになっても、ARuFaさんの掛け時計をかぶったGMが出てきてコンティニューができます。

少し戻された場面からのやり直しで、復活しやすくなっています。

まとめ

そんな感じで存分に楽しめる「火吹山の魔法使い」こと「The Warlock of Firetop Mountain」の特徴をまとめると下記の通り。

  • 英語が平易なので読みやすい
  • グラフィクス、BGM、音響が世界観を盛り上げてくれる
  • ダンジョン散策だが、複雑なマップではないのでメモ程度で行ける
  • バトルシステムも頭脳戦で駆け引きが面白い
  • 主人公がかなり自分の意見を述べるが、それがヒントになったり、物語を盛り上げるのに一役買っている
  • コンティニューも親切でしかるべくところから再開できる
  • 原作を踏まえつつも、新たな展開やシーンを盛り込んでおり、往年のファンも初見プレイヤーも存分に楽しめるバランスに優れた作品になっている

The Warlock of Firetop Mountain on Steam

これはもう、英語の勉強をしながら楽しめる本格RPGです。

英語勉強したくな~い! という方にも朗報。

Switch版があり、それは何と日本語訳されているのです。

ec.nintendo.com

往年のゲームブックファンも、初心者の皆さんもぜひプレイしてみてください。

幻想迷宮書店第一弾『悪魔に魅せられし者【ドルアーガの塔 第1巻】』をプレイしました。レビューを書きます。

こんにちは。

ゲームブック投稿サイトリニューアル中の管理者です。

最近では往年の紙媒体の名作を電子書籍版でリリースする動きがあります。

その先陣を切ったとも言うべき、幻想迷宮書店さんがリリースしているドルアーガ三部作について触れておきましょう。

筆者は国産ゲームブック最高峰とも言われる「悪魔に魅せられし者」Kindle版 をプレイしました。

現状の電子書籍フォーマットは紙の呪縛があったり、ページレイアウトを固定できない(ページを画像扱いすれば可能らしいですが)などの問題が孕んでいるため、意外とゲームブックとの相性が心配されるところですが、そこは統括している方が優秀なため、筆者の杞憂に終わっていました。

そのことも含めて触れたいと思います。

未プレイでした

筆者はゲームブック作家であるとか、評論家と言っている割にはこの名作を手にとったことはありませんでした(!)

いえ、あの💦、創土社の復刻版をいつしか買おうと思っていたらグッドタイミングで幻想迷宮書店さんがKindle版でリリースしてくださったのでいいレビューが書けると思います。

何しろ原作のビデオゲームもやったことがないので、先入観なしにこの作品に触れることができるからです。

世界観と描写が卓越

まさに小説と言った文体がいいですね。

情景や登場人物・モンスターの描写が卓越しているんですよ。

端的に細かい動作が記述されています。「ヒカリゴケが群生している」「剣が一閃した」とか。

ヒカリゴケって本当に存在する植物ですけど、その実体を知らなくとも「光る苔だよな」と読者は瞬時にわかります。

剣が一閃の一閃って単語を知らなくとも、とどめをさしたと言う感じがよく伝わってきます。

読んでいて楽しいですね。これは小説ならではです。

鈴木直人先生の文章力・演出力の力量をまざまざと見せつけられました。

とりわけ五感を刺激する内容が素晴らしい。「ゴボゴボと泡立つ音」「耐え難い悪臭」「哀れな生物」

耳や鼻、そして感情にも言及して物語への没頭感が半端ないです。

ゲーム性と物語が深い

ストーリーやゲーム性も大変に奥が深いですね。

ドルアーガを始め女神イシター、カイ、そして冒険の途中で出会う様々な戦士や魔法使い、モンスター達。

原作のビデオゲームにはいない、この作品のオリジナルキャラクターも出てきます。

彼らとのやりとり、駆け引きも生半可ではありません。

用意周到な手を使って読者の前に立ちはだかってきます。

回答の糸口を手繰り寄せてみごと階上へと歩を進ませ、見事20階へとたどり着くことが出来るか?

実に見事なトラップと敵とのバトルが絶妙なんですよ。

ダンジョン散策していて、真正面から敵から襲われると思えば、逆方向から迫れば不意打ちを食らわせられるとか……。

そしてなぜタイトルが「悪魔に魅せられし者」となっているのか。

お陰でドルアーガ三部作のどれが第一弾目なのかわかりにくかったのですが、読了後に「そのタイトルしかないよなあ」と思い直したのでした。

正確なマッピングが出来る?

Wikipediaには出来るという記述がありますけどねー。

ドルアーガの塔は8×8のブロックでフロアが形成されており、それが60階あると言う設定で、文中の記述からマッピングして塔を散策していくというのがこのゲームブックの醍醐味なんですね。

でも筆者の印象では「距離」の記述がないことも多いため、それは無理だな、と思います。

(……でも「書けるよ」という方もいるようです。読む人によっていくらでも難易度が変化します)

無論クリアするために最低限必要なヒントをまとめる上で、マッピングは必須なんですけど、迷路のような状況に陥った時は敢えてマッピングをせず、パラグラフ番号だけを書き記し、「あ、ここまだ行ってないな」と言う判断で進みました。

邪道だと言う方もいると思いますが、筆者はそちらのほうが楽しめましたので!

編集力が凄い

さて、冒頭で触れたように電子書籍でゲームブックを表示するには一つ難点があって、端末によってレイアウトが変わるため、状況により選択肢がページをまたいで表記され、読者が見落とす危険性があります。

▲がパラグラフ終了の合図

いいアイディアですね。読者はこのマークを目印に、ページをまたぐパラグラフであっても見落とすことはありません。
紙媒体でも火吹山の魔法使いのパラグラフ1は、選択肢が「東へ行くか」しかないように思えて、実は次のページに「西へ行くか」の選択肢が有るというのは有名な話です。
まあ、ある意味それも「ゲームのギミックだよ」と言う人もいると思いますが……。

パラグラフ直リンクの用意

ゲームブックではフラグ管理をアイテムや読者にメモさせることで行っています。
この作品でよくとられる手法は、階上へ行くには番号の書かれた鍵を入手しなくてはならない場合が結構あります。
そのさいに、直リンクをクリックできるページを設けている所も大変便利です。
500パラグラフありますからね。紙媒体じゃあるまいし、電子書籍のページをいちいちめくっていられませんからね。

Kindle版について

実際のプレイ風景

スマホ片手にプレイは敷居が高いでしょうね。

スマホ画面で本文を読みながら、手書きでマッピングやメモをしていくか、或いはPC環境でKindleとメモやダイスのアプリを切り替えてプレイするかでしょう。

スマホだけで完結はキツイんじゃないでしょうか。

画面を切り替えてマッピング用ダイス用のアプリを使うとなると、恐らくKindleアプリはリロードしたり、挙動にウェイトがかかるはずです。

筆者は特殊な環境で、ディスプレイがダブルなんです。

本文をメインディスプレイ、メモやダイスを別のディスプレイで表示させればストレスもありません。

自動化について

ここで議論が出てくるのは、アプリでマッピングやメモ、戦闘を自動化してはどうかということ。
無論それは可能でしょうが、マッピングすることや戦闘をすること自体が楽しいというユーザーもいますし、開発が大変になるんじゃないでしょうかね。

今回ドルアーガの塔シリーズは三作同時リリースで、展覧会の絵も10日後にリリースを控え、かなりのハイペースで電子書籍がリリースされます。

ここがアプリと電子書籍の違いでしょう。アプリよりはずっと簡潔にリリースできる。

そして自動化を進めると、それならグラ〇ルとかパズド〇でいいんじゃね? と言うことに行き着くと思うんですよ。

その辺のバランスのもとに、手動でマッピングやバトルがあるのです。

お陰で「悪魔に魅せられし者」は400円という安さです。

RPGアプリは無料とは言っても実質課金でお金かかるプレイを想定してますから。

まとめ

総じて、ゲームの楽しさや物語としての世界観、編集力によるプレイのしやすさなどを考えると、大変面白くていい仕上がりになっています。

スマホネィティブ世代の方々にはマッピングや手動バトルやメモが受け入れられるか微妙かと思いますが、今でも黒板をノートに書くと言う作業をしているので、意外に大丈夫かもしれませんね。

ぜひ、プレイしてみてください。

国産ゲームブック最高峰に間違いはありませんから。 

青鬼からの脱出-謎解きゲームブックで、初出の謎解きが解けなくて詰んでいるのにレビューを書けるのか試してみます

はい、こんにちは。

ゲームブック評論家と自称していますが実は謎解きゲームブックは苦手です。

すべての謎を解けない事が多いのです。

Amazonポチでゲットした青鬼からの脱出なんて (プレミアムついてて高い…💦)

恐らく読者が一番初めに到達すると思われる謎解きでいきなり解けず、他の選択肢は全て見終わったので実質詰んだ状態なのですが、それにもかかわらずレビューを書いてみたいと思います。

さあ、果たして書けるものなのか。ま、御覧ください。

新レーベル・カドカワBOOKS

はい。こちらです。書籍のカバーはAmazonページでは気付きませんでしたが、ラミネートが施されており、ちょっと位飲み物をこぼしても大丈夫そうです。

さらによく見るとKADOKAWAの新たなレーベルの様で「カドカワBOOKS」と言う名の記念すべき創刊ラインナップの一つで、「WEB発の才能が集結したレーベル」と動画CMでは謳っています。

ふーん。興味深い取り組みですね。

堀江貴文氏も言及していますが、WEBやアプリで可能なことを敢えてプリミティブな媒体にしても売れる事例がかなりあるそうです。

実際後で触れますが、青鬼はWEBのフリーゲームが原作で、紙媒体のゲームブックとして出版するよりはWEBアプリ版などで出したほうが余程ユーザーは楽だったと思うのですが、「紙媒体の方がいい!」と思う層やユーザーがいるので、それを狙って今回の創刊になったのではないでしょうかね。

作者の方はカーレに行ったことがある

さあ、ページをめくりたまえ、でお馴染みのファイティング・ファンタジーやソーサリーシリーズ。実際このゲームブックの表紙をめくると、裏に作者の方の略歴が。

へえ~。ソーサリーシリーズ「城塞都市カーレ」が初めてのゲームブックだったんですねえ。

カーレはソーサリー4部作のうちの2巻目ではありますが、難易度はかなり高かったように覚えています。

筆者などは結局ヴィックに会えずじまいで。一体どこをほっつき歩いていたんだか。

まあ、ネタバレと言うわけでもないのでちょっと扉ページのメッセージを載せておきます。

なかなか怖いですね。フォントといい、文字の大小といい、カタカナ混載で、これから館に足を踏み入れようとしているのに警告ですよ。

まるでどっかのRPGみたいですね。ビースト DO NOT ENTER! ビースト

実際に本文を読んでみると館の不気味で恐ろしい様子が次々と顕になり、怖いもの見たさの好奇心を煽られ、筆者はしょっちゅうゲームオーバーになりました。

アドベンチャーシートとマップ

謎解きゲームブックでは必須のマップとアドベンチャーシートがついています。

ビニール袋に入っているので丁寧に取り出しますと……。

え……! 何? これ。意味もなく数えてみるとフラグ管理が55個もある。

更には登場人物の生存番号なるものもあるので併せて59!

約60個のパラメータの管理を読者がしなくちゃならないってこと?

で、↑これがマップ(表面)で

↑これがマップ(裏面)

図面は指示があってから初めてパラグラフ番号が書ける仕組み。

さらに、番号が変わることもあるそうで今までの謎解きゲームブック+αと言う感じです。

正直これに直接書き込むのは抵抗がある方も多いのでは?

取り敢えずはコンビニでコピーが手軽でしょうね。

筆者はパソコンを前にしてプレイするのでエクセル(正確にはOpenOfficeのCalc)で自分でシートやマップを作って書き込んで進めることにしました。

作るのも手が込んでいますが、やる方もちょっと大変ですね。

でもやる前は煩雑で億劫かと思いきや、いざ始めてみるとそんなに苦労はしない感じがします。

楽しみながら読み進めているので、マップやシートに書き込んでいく作業はさほど苦ではないですね。

ま、でもアプリで自動で行ったほうが楽は楽なので、この辺は意見が別れることでしょう。

指セーブは必至

禁断の技、元いたパラグラフに戻る指セーブですが、このゲームブックは行ったり来たりするので指セーブは卑怯性が皆無で、むしろ推奨されるほどと思われます。

ただ、筆者は指セーブだと、ページ記載のどのパラグラフにいたかわからんくなったりしたので付箋を利用したほうがより確実で便利だとおもいますね。

あと謎解きゲームブック「人狼」にはあった、リターン記号がありません。 

↑この記事で触れた

↑こう言うやつです。 

 ちょっと不便かなとも思いますが、これはつけることが出来ない作り方をしているということでしょう。

よりパラグラフ遷移が複雑なのかもしれません。ますます付箋の利用が必須となってきます。

そしてやっぱりパラグラフ14「14へ行け」でした。

でも理不尽な終わり方はしておらず、前兆も明記してあるので筆者も心の準備をして選択しました。

納得の行く(?)ゲームオーバーです。(ちなみにゲームオーバーパラグラフは14のみではなく無数に存在)

青鬼と言うテーマの性質上、簡単に何度もゲームオーバーになりますが、ゲームオーバーになってもコンティニューが容易にできるので(それこそ指セーブで別の選択肢を選び直したり、アイテムやフラグをそのままにするなど)謎解き以外のストーリーは七転び八起きで確実に進めることが出来ます。

紙媒体ならではの特徴

ページをめくっている最中にイラストがチラホラ見えて、何となくの展開を想像してしまいます。

ただ正確に把握出来るものではないですから、映画の予告編みたいに楽しみながら筆者は読み進めました。

これは紙特有の性質なのでいいんじゃないでしょうか。電子版だとなかなかこうは行きません。

詰んだ状態でどうするの?

恥ずかしくも冒頭で述べた通り、最初に出会った謎解きが筆者には解けず、それ以上先へは進めず詰んだ状態になっております。

謎解きゲームブックにありがちな袋小路は、謎解きが解けないと実質本当のゲームオーバーになってしまうことです。

さあ、これは困りましたね。何度考えても拉致があかないので昼寝しました。

でも朗報が!

こちらの謎解きゲームブックは二つの新たな取組をしており、一つは特設サイトに行けばヒントを貰える。らしいです。(未確認)これは良い取り組みですね。

ある意味ネタバレを主催者側が敢えて提供しているわけですが、筆者のようにつまずいて悶々としている人にはこう言うサービスはありがたいです。

ここは1ヒント50円とか有料にしてもいいかもしれませんし、まとめて攻略本みたいな形の書籍を出版するのもアリでしょうね。

それであればますますノーヒントでクリアすることの価値が高まりますし、「ヒントを貰うなんて邪道だ」と思う方やレベルの高い読者は優越感に浸れるでしょうし、あらゆるレベルの方々のモチベーションが上がると思うのですがどうでしょうかね?

常に挑戦する謎解きゲームブック

そしてもう一つの取り組みは謎解きゲームブックで初のマルチエンディング

いいですね。読者にしてみれば別の方向から新たなエンディングを模索するという楽しみが増えますよ。

このゲームブックを作成したスタッフさんはSCRAPさんと言う謎解きゲームブックと言うジャンルを確立した企画集団さんと関わりの深いのメンバーですが、このように謎解きゲームブックも常に変化を取り入れ、進化させていく行動力が素晴らしいと思います。 

新しいことには賛否両論だったりしますが、ずっと同じままではやがて飽きられてしまいます。

批判を恐れず挑戦し続けているSCRAPさんやそのスタッフさん達には頭がさがる思いです。

ゲームブックの新ジャンルを開拓してもらい、今でもゲームブックは健在だという事を世に知らしめてくれたのではないでしょうか。

まとめ 

さて、筆者は特設サイトのヒントが表示されるようになったら再度このゲームブックに挑戦したいと思います。

以上の通り万が一自力で謎が解けなくてもヒントが公開予定ですし、青鬼ファン・ゲームブックファンはもちろん、ゲーム好き・ホラー好きの方にはお勧めです。 

※この記事は2015年10月に認めたものを修正してアップロードしました。

ゲームブックアプリ「Lifline2」をプレイしました。そのレビュー・感想を書きます。

こんにちは。いろんなサイト運営しているものです。

さてデジタルゲームブックのLifeline…はシリーズもので2番めにリリースされた作品は「BLOOD LINE」と言う副題が与えられています。

文字通り「血」で読者と交信して物語を進めます。(後述します)

今回バッドエンドと、恐らくグッドエンドを迎えられたようなので、レビューを書いてみたいと思います。

このシリーズの特徴は見ず知らずの相手からあなたあてに連絡が来て、それに会話形式で物語を進めていくというもの。

このやり取りがあたかも登場人物とLINEでやり取りをしているような感覚に襲われるのですよ。

前作は宇宙空間、今回はファンタジーの世界なのですが、このやり取りのせいで登場人物が身近に感じられ、思わずのめり込み、その世界観に没頭してしまいます。

本当に主人公が現実に存在し、あたかも読者のスマホを通じて相手とリアルなやり取りをしているかのような錯覚に陥るような……。

とても面白いですよ。

特徴

前回同様、主人公は会話の流れで移動したり、休憩をとったり、様々な動作をするときに「取り込み中」になってしばらく連絡が途絶えます。

これがリアル社会を模しているかのようで、主人公からの連絡が待ち遠しくなります。

主人公がピンチに陥ってしばらく音信不通になると、本当に心配になりますよ。「大丈夫か!」と言いたくなります。

前回に比べ文字のフォントが大きくなり、一つの会話(TwitterのTLを読んでいるかのよう)は一度に出現します。

割りと表示スピードが早いので、筆者などはスクロールしなおして見なおしたりもしました。

この方がいいですね。スピードが遅い演出をしているアドベンチャーゲームなどは、筆者は耐えられませんから。

音楽も凝っていますね。プレイしているとまるでビジュアルのないノベルゲームと言う感じです。場面によってBGMが変わるんですよ。

それが気分を盛り上げる演出となっています。前回LifelineではBGMは代わり映えなかったような気がします。それほど今回は変化に富んでいます。

ゲームシステム

主人公の会話から状況を把握し、選択肢を通じ主人公と相談、質問、励まし、同情、叱責、提案を繰り返しながら主人公の目的を達成させるゲームです。

選択肢は常に二択なんですけど、どちらも同じじゃないかと思えるようなもの、結局どちらを選んでも同じ方へ物語が進むもの、少し違うもの、180度真逆のものなど……。

何というか、選択肢同士の角度がかなり自由です。これは結構悩むと思いますよ。

ネタバレしない程度にお伝えすると、物語は段階がいくつかあります。徐々にそれをクリアして最終目的を達成されるという流れになっています。

そして、バッドエンドでもいいから、とにかく一度物語のエンディングを迎えると、高速モードや、物語を遡って別の選択肢を選び直せるという事もできます。

そしてゲームオーバーになっても最初からではなくある程度途中からやり直すこともできるので、読者にとってやりやすい仕様になっています。

筆者は高速モードでプレイしましたが、アプリでは非推奨とされており、確かに「待ち」の演出があったほうがずっと楽しめると思いますよ。

通知だけでも読み進められる

スマホのいいところは通知。

アプリをわざわざ開かなくとも、通知の画面で選択肢を選べるのです。

忙しい人にも朗報です。

これなら満員電車に乗ったままでもプレイできますね♪

皮肉の感覚に慣れるべし

前回Lifelineでも主人公のタイラーが皮肉屋と評判でしたが、今回もその通りです。

筆者が前回指摘した通り、作者はアメリカ人なので、そういう傾向があります。 

物語の選択肢で、こちらも皮肉をジョークとして選択したほうがいいことも多数あり、
日本人はなかなかこの感覚に慣れていないかと思いますので、そこはポイントです。

例えば、こう言う下りは本編にはありませんが、こう言う感じです。

あたしには危険を侵してまで行かなくちゃいけないところがある。
でも、そこに行くくらいなら死んだほうがマシかも。

と言う主人公の台詞があったとして、選択肢で

  • A それなら行かなくていいんだよ
  • B あの世はいいところだって噂だよ

と言うようなパターンがあったとします。
これ、どちらも主人公を激励しているんです。

どちらも皮肉なんですが、恐らく日本人が慣れている皮肉はAだと思います。
文字通り、危険を慮って、主人公には行く行かないの二択を促してはいますが、どちらかと言えば「行ったほうがいい」と言う背中を押すニュアンスですよね。
一方Bはもっと変化球で、文字通り判断すれば主人公の言うとおり死んでみれば、と言っているわけです。
でも、お互いの関係がありますから、当然読者が主人公に対して死ねなんて言うはずがないんです。
そこは大前提です。その上で、

賢明な君のことだ、死のうなんて思わないでしょ = 危険を侵して前に進みな、大丈夫だよ。

と言うニュアンスを伝えているんです。

もちろんブラック・ユーモアで茶化しているわけですけどね。

逆によっぽどの信頼関係がないとこうは言えないですね。

まあ、偽悪的というか、アメリカ的な激励方法です。

このゲームではこの感覚を磨いておくに越したことはないでしょう。

日本文化半端ねえ

今回英語版と日本語版のリリースがほぼ同時だったんでしょうかね?

英語版は2015年9月22日で日本語版は2015年9月29日になっています。

一週間程度で日本語版が出るとは!

それにしては今回すごいんですよ。何が凄いって日本文化に浸透しすぎです。

  • 主人公が著名な国会議員のマネをしてみたりとか
  • 過去に流行った、今の日本人なら誰もが知ってそうな流行語を言ってみたりとか
  • 楽曲の話題に触れて、そのタイトルが日本の多くの層に知られているものであったりとか。
  • オヤジ世代じゃないと知らないような超マニアックなフィギュアの話題が出てきたり、それに対する主人公の親父ギャが寒かったりとか。

日本にしばらく住んでいる日本人じゃないと出来ない翻訳だと思います。

これ、簡単なようでいて、英語の原文は全く異なるわけですから、アメリカの文化も把握したうえで日本語訳する必要があるのでかなり情報収集したんじゃないですかね。

おそらく日本人に広く知られているアメリカ文化はそのまま表現している様子も見受けられますし。

素晴らしいですね。こんな楽しい日本語訳があるなんて感心します。

前回Lifelineの主人公は男性でしたので、読者は女性を演じる事になっていましたが、今回の主人公は女性なので必然的に男性役を読者は演じます。

あなたが女性であっても男の気持ちにならないと、ダメですからね(?)

いや、そんな恋愛とかそんな感情はアリませけどね。

信頼関係を築くことは出来るでしょう。

物語では前回を彷彿させるキーワードがたくさん出てきますよ。

とある食べ物とか。とある邪魔者(これ凄いわ)とか。

そういう意味で、前回Lifeline…をプレイした方の方がより楽しめると思いますよ。

登場人物の会話もあるよ

前回では主人公と読者の会話にほぼ終始していましたが、今回は多くの登場人物の会話も覗けるようなシステムになっています。

これ、よく出来ていますよ。フォントの色が人物によって異なるんですよ。そしていい色使いですよ。

最後に出会う人物の会話のフォントの色がまたねえ。清々しかったですね。

出てくる人物が主人公にとって敵なのか味方なのか。

最初はまったくわからないところも不気味です。

筆者は「えー!? コイツが?」と何度も驚いたものでした。

まとめ

とても素晴らしい作品でした。

前作Lifelineもそうですが、こちらのLifeline2にも続編を作っていただきたいほどの完成度の高さです。

どちらも続編を作れるような終わり方をしているので、楽しみですね。

大変お勧めのアプリです。是非どうぞ!

Lifeline 2

Lifeline 2

  • 3 Minute Games, LLC
  • ゲーム
  • ¥360

play.google.com

名作ゲームブック「Sorcery! part1」のiOSアプリをプレイ。英語版ですがあなたの記憶をたどればクリアできますよ!

こんにちは。

ゲームブック投稿サイトリニューアル中の管理者です。

往年の名作ゲームブック「ソーサリーシリーズ」が、App Store版、Google Play版、そしてSteam版でリリースされています。

  1. 魔法使いの丘
  2. 城塞都市カーレ
  3. 七匹の大蛇
  4. 王たちの冠

上記全て出ています。

今回iOS版のPart1(魔法使いの丘)をプレイしましたので、そのレビューや感想をかきたいと思います。

弱点

はい。

のっけから弱点を述べておきます。

冒頭にYouTube動画貼っときました通り、本場イギリス産のため英語版のみです。

日本語版出してくれないかとソフトウェアメーカーinkleのJon Ingold氏にメールで問い合わせたことがあるのですけど、諸事情(いろいろだが主に翻訳などの経費に売上がペイしない)のため残念だけど出来ないと言われました。

日本でソーサリーシリーズが大人気だということもケンブリッジ大卒の彼らは頭がいいので当然のごとくご存知でした。

何とかわかってくれよと切実でしたよ。

うーん仕方ない。

日本語じゃないのが残念ですね。

諦めて英語勉強しましょう。

美しいグラフィクス

まあ、ゲームブックを楽しみながら英語が勉強できると思えば一石二鳥です。

さらにはとても美しいグラフィクスなのですよ!

停止画ではなく、実になめらかに動くアニメーションが施されています。

冒頭の雲の動きなんて感動モノですよ。

そしてバックにさり気なく流れる音楽が雰囲気を盛り上げてくれます。

本当にセンスの良い世界観で、物語に入っていけます。

↑キャラクターを選ぶことができます。

男性キャラ・女性キャラのようですね。

できれば男女差を超えたエルフ的な美しさをもったキャラを選べると面白いんですけどね。

四部作の第一弾

あなたはカクハバードの自然を歩いてきた。

カーレや意地悪なバクランドを通り、はるばるマンパンまで。

あなたはトラップや盗賊やヘビたち、そして執念深い神々から生き延びて来た。

そしていまたどり着いた。

王たちの冠(諸王の冠)だ!

この文言が映画のプロローグのように現れます。

ちなみにソーサリーは4部作です。

今回はシャムタンティと呼ばれる魔法使いの潜む丘を抜けるお話。 

  • カーレ
  • バクランド
  • マンパン

以上はそれぞれ続編の舞台となります。

Part1の本作は「シャムタンティヒルズ」

日本語名では「魔法使いの丘」あるいはそのまま「シャムタンティの丘を越えて」となっています。

ネタバレというか、書籍版の表紙でお察しの通り、ラスボスはマンティコアです。

ライオンが翼を広げ、毒針を蓄えたサソリのような尾を持つ強敵。

どんないきさつでヤツとご対面するのかは実際に冒険に出かけてみてください。

画面構成

画面構成は上図のようになっております。

左上にスタミナ、ゴールド、食料のステータスが表示されます。

「PANTHER」と表示されているところはプレイヤーの精神的な状態を表しているらしく、動物の名称が表示され、刻々と変化します。

それにより冒険の途中で体力を回復できたりします。(まあ、良く分かりません)

歯車のボタンは様々な設定ができます。

下段左からマップ上でプレイヤーがどこにいるか表示するための「Center」ボタン、アイテム表示、一回戻す、魔法の呪文の書、そして「祈り」

これは先程の「PANTHER」と表示されているところと連動しているようです。

それにしても「一回戻す」があるのはいいですね。

マップを見渡せる

シャムタンティの丘はピンチアウトで広域を見ることができます。

どんな地形になっているかおおよそ眺めることができますが、あまり重要ではありませんね。

冒険そのものでヒントなどを得るということには役立ちそうにはありません。

ただ、もの凄くなめらかに3D的に表示されます。

雰囲気を楽しむには非常に素晴らしい演出といえます。

旅立ち

日が昇る。

あなたは服を着て、パンとヤギの乳で朝食をとり、あなたのベッドのそばから荷物をまとめ、剣を手にした。

  • 剣を試す
  • 幸運を祈る
  • 小屋を後にする

以後このような文章と選択肢が現れます。

冒険の最中は常に状況描写と選択肢を選び、キャラクターをマップの上で操り冒険を進めます。

はい。ゲームブックをプレイしたことのある方ならお馴染みの人物が現れます。

「軍曹、おはようございます」(筆者意訳:軍曹に敬礼している状態)

「どけてくれよ」

さあ、あなたはどちらを選びますか。

先ほどの人物との戦闘シーン。

あなたは攻撃力を0からコンマ1単位で決めることができます。

攻撃力決定後、双方の攻撃力が大きい方がそのターンで相手の体力を奪えます。

ただし、互いに無尽蔵に攻撃力があるわけではありません。

使った分消耗し、回復するのにターンを待たねばならないので、そこは敵の攻撃との駆け引きです。

攻撃力を効率よく回復するには「Defend!」を選べばOK。

相手が攻撃していてもダメージは1しか受けません。

文章で相手の様子が伺えるので、

  • 相手がどう出るかを読み
  • 攻撃力をいくつにするか
  • 防御して溜めるか

それらがバトルを有利にすすめる鍵となります。

↑例えばこれだと

  • プレイヤーの攻撃力 6.1
  • 敵の攻撃力 2.4
  • 相手のダメージ 2

となっています。

圧倒的攻撃力で敵のダメージを奪えたのは良いですけど、次のターンでは攻撃力を使いきったので防御に回るしかありません。

できればプレイヤーも今回の攻撃力は3程度にして、残りを温存しておいたほうがその後の戦いでも有利ということです。

ただ、相手の体力が1なので次のターンはありませんけどね。

魔法を唱えよ

Sorceryと言うのは「魔法」「魔術」と言う意味です。

なので冒険の途中、魔法を唱えることも多いですよ。

↑こちらは魔法を唱えるという選択肢を選んだあとのシーンです。

アルファベットが宙に並んでいるんですよ。

これを選ぶUIが幻想的でいいんですね。

↑この魔法は「解錠してドアを開ける」と言うもの。

スタミナを1消耗します。

さあ、唱えよう!

↑マップ上を移動していると、このように青い旗が立っています。

プレイヤーを好みの旗までドラッグするとそこまで移動できます。

それにしても音楽や音響が凝っていますね。

カラスの鳴き声や川の流れる音、町が近づけば人々のざわめきなど。

臨場感を感じることができます。

そして様々なイベント、トラップ、アクシデント、登場人物に出くわしますよ。

↑もちろんこの人にもね。

さあ、めちゃくちゃ強そうなこの戦士。

あなたならどう立ち振る舞いますか?

↑さて、数々の困難をくぐり抜け、ラスボスを倒し、さらに何かをすると見事クリアできます。

ネタバレ防止のためモザイク掛けときましたよ。

筆者は書籍版でクリアしたので懐かしさや新しい仕掛けや、美しい画面・音楽・音響・演出を凄く楽しませてもらいました。

まとめ

すべて英文ですが、かなり平易なので初見の方でも十分楽しめるかと思います。

書籍版を読んだことのある人なら、その事を思い出しながらプレイするとノスタルジーも合わせて楽しさが倍増する事間違いなしですよ。

サイコロ転がしてアドベンチャーシートに書き綴った煩わしさもありませんしね。

画像や音が凝っているので、もはやゲームブックと言うよりノベルゲームに近いかもしれません。

いずれにせよスティーブ・ジャクソン先生の渾身の名作がinkle社の高度な技術と卓越したセンスで見事に蘇っています。 

その世界観を思う存分楽しんで下さい。

Sorcery!

Sorcery!

  • inkle
  • ゲーム
  • ¥120

play.google.com

store.steampowered.com

Lifeline サイレント・ナイトをクリアしました。レビューや感想を書いてみたいと思います。

こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営している者です。

人気のデジタルゲームブック、Lifelineの続編であるLifeline Silent Night。

Lifeline:サイレント・ナイト

Lifeline:サイレント・ナイト

  • 3 Minute Games, LLC
  • ゲーム
  • ¥360

play.google.com

2回ほどのバッドエンドと、恐らくベストエンドを迎えたと思いますのでレビューや感想を書いてみたいと思います。 

Lifelineシリーズでは第3弾、物語としては第一弾の続編となるこの作品。

ネットでも結構話題となっていますのでゲームブック推進派としては大変喜ばしい限りです。

タイラーと再会

Lifeline1作目で宇宙船が難破する事故に遭遇し、異星で孤独な訓練生タイラーは奇跡的にも「あなた」との交信に成功します。

あなたは前作でタイラーに助力し、無事異星から脱出させることに成功させたという展開になっています。

タイラーは救出され「ホワイトスター号」に乗り合わせます。その宇宙船の乗組員は6名。個性豊かなメンバーとともに宇宙旅行をしている最中、あるトラブルに巻き込まれます。

次第にそのトラブルの重大性に気付き、前作同様の「色」に奮闘する事になります。

前作との大きな違いは、前作が異星を散策する内容だったのに対し、今回はホワイトスター号内でのドラマとなります。

船内のマップは常に確認することが出来ます。

でも多分、プレイしている最中はこのマップは然程重要ではなく、必要が無いかもしれません。タイラーの移動も上記マップを意識せずとも動きます。

雰囲気を味合う用途での活用で十分でしょう。筆者も殆ど見ませんでした。

テキストのみの展開

タイトル画面とマップ意外は画像は一切ありません。

このようなテキストのやり取りだけです。

紫色のテキストが、タイラー以外の登場人物の台詞です。

人物によって色が異なります。

厄介な存在の色は、シリーズをご存じの方は容易に想像がつきますね。

タイラーが白い細い文字で、読者は最下段の二択でタイラーに応えます。

女性言葉ですので、女子大生になった気分で望むのがいいでしょう。

Lifelineシリーズ全作に言えるのですが、こちらが応えると、状況によってタイラーからの返信が途絶えます。

実在する人物のように、寝たり着替えたり移動したり、取り込み中は連絡してこなくなります。

実在する人物とLINEやTwitterを交わしているようなリアル感です。

これがLifeline最大の演出の素晴らしさです。

タイラーが成長している

前作はかなり頼りげない言動がある印象でしたが、今回は結構成長が見られますね。

逞しくなったというか、自らの考えで事態への対策を練り、計画を立て、方法を思いつき、実行する様な場面が多いと思います。

無論読者も自分が手助けしなければタイラーが危機から逃れられない、というような演出を感じることも出来るので、その辺のバランスが絶妙と言えそうですね。続編としていい位置付けだと思います。

何気ない選択が運命を決める

選択肢は恐らく意図的だと思うのですが、どちらを選んでも代わり映えしない内容が並ぶこともあります。

全く別の意味の選択肢であっても、結局どちらを選んでも同じ展開になるという場合もあります。

これがゲーム性を高くしているんでしょうね。稀に何気ない二択なんだけど、決定的な違いが生ずる別れ道も散りばめられているんですよ。

読者はついつい良くない選択肢を掴まされてしまうと言う作りになっていますね。

日本語訳も卓越

とりわけLifeline2で印象深かったんですけど、相変わらず日本語翻訳チームが優秀ですよ。

絶対に日本に何年か住んでいないと到底理解できない文化や流行りもののネタが散見されます。

日本人が絶対加わっていますね。

良く出来ていると思いますし、そのことを楽しむのもLifelineの醍醐味の一つになりつつあると思います。

ちなみにタイラーは音痴ですよ。(いや、もちろん歌声を聞けるわけじゃないですけどね)

決死のタイラー

今回はタイラーの男らしさに感銘を受ける人も多いと思います。

結末は決死の覚悟でタイラーは危機を救おうとします。

実際もう生還できないのかと思われる演出もあります。

タイラーの生死は読者にははっきりとは伝わらないんですねえ。

でも恐らくまた次作が制作されるのではないかというのが筆者の推測です。

で、結局タイラーはずうっと宇宙空間を彷徨い、地球に戻ること無く読者の手を借りて危機を乗り越えるというパターンを繰り返すと思います。

安定した面白さです

Lifelineは今回で3作目ですが、常に予想外の展開や、タイラーの人柄に魅了されてしまいます。本当にタイラーが死んじゃうと悲しくなりますよ。

物語は恐らくこれで終わらないと思います。

ゲームバランスや物語の面白さが大変に優れているので、前作同様ヒット間違いないでしょう。

一度ダウンロードしたらネット接続や追加課金は一切ありませんので、オススメのゲームですよ。 

脱出ゲームブック「人狼村からの脱出…」をプレイしてみた。

最近のゲームブックは謎解き系が多いのですが、その契機となった作品を紹介しましょう。

  こちらのゲームブックの特徴は

「実際に読者が謎を解きながら選択肢を選んで物語を進めるアドベンチャーゲーム要素を含んだ小説」

と言うことです。

「人狼」と言う堀江貴文も今夢中になっているイベントゲームを取り扱っている上、既存のゲームブックにパズルや謎解きを盛り込んでおり、大人気の商品となっております。

Amazonのレビューも大絶賛です。

では、早速作品を見て行きましょう……。

付録が盛りだくさん!

 Kindle版はなし。書籍版のみの媒体となっとりますが

付録が沢山ついています。

↑物語は日付が重要な要素となっており、読者は探偵として人狼村に乗り込みます。

その捜査シート5日分です。

指示があり次第開いて読みます。

↑捜査シートはこんな感じ。

途中ゲームオーバーになって最初からやり直す場合も踏まえ、コピーやパソコンのエクセルなどを利用すると良いでしょう。

↑捜査シートを裏返すとその日の新聞となっています。

貴重な情報が盛り込まれており、謎解きに重要な手がかりとなります。

↑はい、字が小さくて見えないですが物語の舞台となる人狼村「ウクメル村」のマップです。

建物や施設や場所に番号が割り当てられており、読者はその番号のページを読めばその場所に行って捜査ができるような仕組みになっています。

この工夫は今までのゲームブックにはなかった発想で私は大変に感服しました。

↑マップを裏返すと容疑者リスト。

この16人の中から一人、人狼を推理して見つけ出すのがこのゲームのゴールです。

↑巻末に袋とじで「昔の新聞」が!

指示があるまで読むことは許されませんがこの情報が物語の謎を解く鍵になることは間違いないでしょう。

このように付録がたくさんついており、読者はメモをしたり推理をしたり、新聞や聞き込み調査をする上でかなり煩雑な作業を伴うのですがこれがまたおもしろい!

何か推理小説を自分の考えで読み進めていき、手がかりを集めて謎が少しずつ解けていく展開が今までにない爽快感があります。

ゾクゾクしますよ。

やってみた感想

世界観が素晴らしい

考古学者からの手紙での依頼を受け、「名探偵」である読者は人狼村に乗り込み、捜査にあたります。文章も小説の様に情景描写がなされていますがしつこくなくサクサク読み進められます。

パズルが難解

パズル制作に8名の方が関わっているようでとても練りに練られた謎解きが幾重にも待ち受けています。
これがなかなか大変ですが、乗り越えられた時の喜びはひとしおでしょう。
Amazonのレビューを見ても「解くのに2年かかった」と言う方もおり、じっくりと取り組むのが良さそうです。

ゲームブックシステムが斬新

マップが与えられており、その番号へ赴く事ができ、

さらには矢印マークで直前の番号(パラグラフ)まで戻るのが用意となっています。

既存のゲームブックは選択肢をひたすら選んで元に戻るということが稀なので(一部ダンジョンを放浪する場合などを除く)推理小説・捜査を容易にしています。

まさにエポックメイキングな作品でゲームブックのイノベーションと言えるでしょう。

で、クリアできたの?

スミマセン。筆者は2日目に行くことすら出来ていません。

でも、のんびりと気が向いた時にプレイを楽しもうと思っています。

クリアできなくて悩んでいても、別の日に「あ! もしかして!」と気づくことがあることでしょう。

そうやって地道にクリアするのがこの難しいゲームブックを楽しむ醍醐味であると思います。

www.rittor-music.co.jp

↑見事5日目まで物語を進め、「コイツが人狼だァ!」と推理が出来た時には上記サイトへアクセスして捜査シートに記入した数字を指示通りに入力し、推理があっていればゲームクリアでエンディングを見ることができるそうです。

みなさんもプレイしてみてくださいね。

pixivで盛況のゲームブック「神隠しから逃げるだけ。」をプレイ。刀剣乱舞を知らないと楽しめないけど女性に大人気の快挙

こんにちは。ゲームブック投稿サイトをリニューアル中の管理者です。

その立場上、他の投稿サイトは脅威なんですけど、そんな事言っていてはゲームブックの盛り上がりに水を差すというもの。

なのであえて今回はpixivさんで大評判だったゲームブックを紹介します。

もとより実は、pixivさんの投稿システムはページ単位でリンクが張れるので、ゲームブック投稿には適したシステムなんですよ。(多少改良の余地があるとは言えますけど)

よほどKindleより向いているとさえ思います。

まー、システムがあってもゲームブックのサイトとしては多くの方に認識されないので折角の作品も埋もれてしまう傾向はあるかもしれませんね。

そもそもブログと言うものがゲームブックを展開するのに十分なシステムを持ってるんですけど、そういう使われ方をされないのと似ています。

さて、戯言はこれくらいにして、作品を紹介致します。

www.pixiv.net

↑こちらの作品です。

どのようないきさつでこの作品にたどり着いたかといえば、

↑こちらのTweetです。

ゲームブックでTwitterを検索していてたどり着きました。

凄い。

昔懐かしのゲームブック!?

この方ゲームブックをご存知なんですね!

さらにこのエントリ執筆時点で103リツイート、133いいねとなっています。

結構反響がありますね。これはやらない訳にはいかない!

のでやってみました。

刀剣乱舞って……

名前だけは知っていたのですが、女性向けオンラインゲームですよね。

なので何と言うか……独自の世界観があるというか、オッサンが一番手を出してはいけないゲームなような気がします。

何だかエ〇本を買う時以上に背徳感や抵抗感があるんですけど、これでもゲームブック評論家の端くれ、勇気を振り絞ってやってみました。

それでまた、紹介文も

 92ページあるのでかなり重いです!
愛を込めた結果です、申し訳ありません。

とか、

 続編できました、お納めください!

と言う独自の表現で参りますねえ。

早くもついていけなさそうなところがまたいいです。

頑張ってページをめくってみます。

世界観わかんねえ

なるほど。ラノベを楽しむような感覚で読み進めるのがいいですね。

バトルや謎解きはなく、CYOA(きみならどうする?)の様に選択肢を選んで読み進めるのみのシンプルなゲームになっています。

それほどゲームの難易度が高くはありません。感想コメントも一発クリアと言う方も多く散見されました。

そう言う割に筆者は5回位バッドエンドを向かえましたかねえ。数えてませんよ。

ただちょっと、ハンデを下さい。

この文章、情景描写や心理描写が卓越なんですけど、

何を言っているのか分かんないんですよ!

刀剣乱舞をやった人じゃないと読み進めちゃダメですね。

出てくる名称が人を指すのか武器を指すのかも分からない始末。

もう、ほとんど右脳だけでプレイしてましたね。

すべて運試しって感じでしたよ。

二次創作と言う点

創作では必ず論点になるのが、二次創作の問題。

クリエイターの事を考えれば著作権を順守したり、違反しないよう注意すべきです。

ただ、ものまね名人のコロッケさんが瀕死の状態の美川憲一さんを再度浮上させた例にもあるように、互いに高め合う関係にあるのもまた事実だと思います。

そして、かなり自由に二次創作を認めた結果、世界的な人気にまで成長したのが、我らが道産子初音ミクです。

ここで、問題のある二次創作と、そうでないものの差は、陳腐な表現ですが「コンテンツ愛がある」かどうかだと思います。

今回の「神隠しから逃げるだけ。」も、文章のいたるところからコンテンツ愛が溢れています。

伊達に愛を込めた結果ですとは言っていませんね。

こういう作品であれば、原作といい関係になり、互いにファンからの指示を得られるようになるのではないでしょうか。

ぜひとも訴えないようにして頂きたいものです。

女性用ゲームブック

あくまで筆者の感覚ですけどゲームブックは男性が好む場合が多いと思います。

そのなかで刀剣乱舞は女性に人気のコンテンツ。

そういった意味で、「神隠しから逃げるだけ。」は、女性が楽しめるゲームブックとして非情に価値のあるものです。

2016年1月9日には[小説]ウィークリーランキング1位になったようで、素晴らしい快挙ですね。

DMMさんに期待

感想に

 本当にゲーム化or書籍化(小説)化して欲しいくらい大好きです。

と言うコメントがありました。

刀剣乱舞は人気があり大変素晴らしいコンテンツですが、その世界観を損なうこと無く、文章と選択肢を紡いで作成した「神隠しから逃げるだけ。」をこのままで終わらせるのは大変もったいないと思います。

pixivさんは小説やゲームブックも投稿できますが、一番はやはりイラストでしょう。

なのでいっそpixivさんに投稿されている刀剣乱舞のイラストと組み合わせてまずは電子書籍のゲームブックをリリースするのはどうでしょう?

盛況であればクラウドファンディングを利用してコアなファン向けの紙媒体の豪華本を計画するのもいいと思います。

実際昔のゲームブックの書籍版豪華本を作る動きは、英語圏でKickstarterでかなり成功事例があります。

そうなれば不況が叫ばれる出版業界にも光明が見えてくると思うのですが。

ゲームブック業界としても喜ばしい限りです。

ファンも、DMMさんも、出版業界も、そしてゲームブックファンにも朗報になると思うんですけどね……。

ま、見果てぬ夢かも。

Lifelineシリーズ「Crisis Line(クライシスライン)」のレビューや感想。推理小説とSFファンタジーを同時に楽しめる没頭感ですよ。

こんにちは。

いろいろサイトを管理している者です。

3 Minute Gamesの人気デジタルゲームブックシリーズLifelineに「クライシス・ライン」という作品があります。

もうこの会社はないようですし、新たなライフ・ラインシリーズの作品は期待薄ですが、いろいろ作品があるのと、現状ではまだ楽しめるのでご紹介します。

Lifeline:クライシス・ライン

Lifeline:クライシス・ライン

  • 3 Minute Games, LLC
  • ゲーム
  • ¥360
play.google.com 

Lifeline:クライシス・ライン

Lifeline:クライシス・ライン

  • 出版社/メーカー: 3 Minute Games, LLC
  • 発売日: 2016/08/20
  • メディア: アプリ

なかなか難易度が高く、筆者はバッドエンドばかり迎えていますが、とてもおもしろいのでレビューを書いてみたいと思います。

Lifelineシリーズ

Lifelineは主人公とユーザーがSNSの様なインターフェースでやり取りをして、主人公の危機的な情報を頼りに二択で冒険を進め、主人公を生死の分かれ目から救い出すという人気シリーズです。

会話のやり取りだけでグラフィクスはないのですが、主人公が取り込み中の時は返信に時間がかかるなど、実在する人物のような演出に優れているため、のめり込むファンが世界中にいます。

↑敵はこんなやつですよ。

めっちゃ怖! 

相棒は刑事アレックス

今回の主人公は殺人課の刑事「アレックス」

あなたは困った人の相談をSNSでサポートする「ヘルプテキスト」と言うサービスに登録してアプリを活用していました。

↑このようにあなたは名前を登録できます。

以後アレックスからはその名前で呼ばれますので、変な名前は入力しないこと!

そのアプリの人工知能「ヘルプボット」がアレックスの悩みにはあなたが適切と判断して紹介します。

あなたはアレックスの抱える重たい悩みに愕然とすることでしょう。

↑アレックスが「人を殺した」事を告白します。

これは身内や友人にもなかなか言えない悩みです。

もっとも本当に彼は「人を殺した」のか?

それは物語をよく読んでみないと分からない一つのテーマです。

ネタバレですがAppStoreでスクショに同様のものが有りますのでご了承下さい。

信頼関係が大事

このLifelineでかなり重要な位置をしめるのが主人公アレックスとあなたとの信頼関係です。

アレックスからの信頼を失ってしまうと

↑ヘルプボットから注意を受けます。

今まで皮肉を言い合うのがLifelineの醍醐味だったのにね。

↑限度を越えるとアレックスから嫌われ、途中でチャットが切断されます。

思いやりスコアも低い評価となり、ゲームオーバーです。

注意して下さい。

↑そしてたまにチャットボットから適応度がチェックされます。

この場合は中。

なかなか高スコアを獲得するのは難しいですよ。

アレックスが悩み事を吐露するシーンもかなり有ります。

良い相談相手になってあげて下さい。

推理小説を読むみたい

Lifelineシリーズをよくご存じの方は敵がどういった存在かある程度予測がつくでしょう。(グリーンズ・シリーズって書いてありますもんね)

今回はアメリカテキサス州オースティンの殺人事件の犯人を探し当てるという等身大の推理小説を読むような楽しさに加えて、SF的なファンタジーが随所に盛り込まれています。

つまり

今までのLifeline+推理小説

と言う豪華な組み合わせで双方を同時に楽しめるのです。

ほんとにもう……

ジェイソン・レダーを殺ったのは誰なんでしょうね?

そのため色々な登場人物への聞き込み調査が欠かせません。

これがすごい膨大な作業になることでしょう。

その間にも敵は容赦なしに襲いかかってきます。

下手をすると即ゲームオーバーと言う展開もあり、気が抜けません。

難易度高いけどコンティニューで

物語の流れに沿わない選択肢を選ぶとアレックスに拒絶されたり、敵に襲われてアレックスが死んでしまう展開がよくあります。

ゲームオーバーになると、物語をもどしてコンティニューできます。

まず戻し方の方法はこんな感じ。

↑過去に選んだ選択肢の左横にある二重の三角を押すと

↑このようにストーリーをその時点に戻せることが判明しました。

過去の好きな場所からやりたい方はこの方法をお試し下さい。

まとめ

前述の通り、推理小説のようなLifelineなのでめちゃくちゃ楽しいゲームです。

アレックスとのやりとりや、登場人物とのやり取りにアレックスへ助言したり、アレックスに頼まれてネットで調べ物をしたり。

そして強敵との駆け引きや、誰が犯人なのかを探し当てる推理小説を自分で読み進めるという没頭感……。

チャットボットもひょうひょうとしていて面白いです。

アレックスが本当に実在の人物で、あなたも事件に巻き込まれ、まるで自分がそれを解決しようと知恵をかす勇者のように思えてくると思いますよ。

ぜひプレイしてみてください。 

『14へ行け』で有名な『グレイルクエスト・暗黒城の魔術師』(ハービー・ブレナン著)のレビューを書きます!

今回ご紹介するのはゲームブックの王道『火吹山の魔法使い』をはじめとするファイティング・ファンタジーシリーズと双璧をなす名作、ハービー・ブレナン著の『グレイルクエスト』シリーズ、その第一弾作品です。

名作って謳われてる割に筆者はその存在を2015年にゲームブック投稿サイトを立ち上げるまでは全く知らず、いろいろ情報を集めているうちに凄い名作だと言う事がわかり、ゲームオーバーの代名詞『14へ行け』と言うフレーズを知ったのもその時になってからです。(おいおい……)

 Amazonのレビューも評価が高く、気持ちを高ぶらせながら『暗黒城の魔術師』をポチして読んでみました。僭越ながらレビューを書かせて頂きます。

↑ページをめくってみるとこんな感じです。

  • 長文パラグラフが多く文章そのものが楽しく読める
  • 世界観や人物の設定、クエストがしっかりしている
  • 語り部がユーモアを交えて冒険を盛り上げてくれる
  • ゲームオーバーが必然で楽しい

はい、順をおって説明していきます。

長文パラグラフがが多く文章そのものが楽しく読める

冒頭は主人公の師匠とも呼ぶべき魔術師『マーリン』の囁きから始まります。かなり長く10ページも割いています。でも読者に語りかけるように書かれているのですんなりと物語に引き込まれます。

これが世界観やゲームのルール説明の役割を担っています。無味乾燥な説明書とは無縁で本当に楽しく読み進めることができます。この、マーリンと言う魔術師の性格・人柄がなかなか難癖がある割には実力も頼りがいもあり、とても親しみやすい存在で、アバロンの王、アーサーの全幅の信頼を得ているというのも頷けます。

ようやく冒険に旅だったと思ったら、今度はプロローグが6ページも続きます。ここで主人公の人となりやゲームのミッションが読者にグイグイ伝わってきます。

それにしても語り部はおしゃべり上手。読み進めるのが本当に楽しいです。

さあ、いよいよ最初の選択肢。これはサイコロによって決められます。(まあ、正直筆者はそれなしで有利に物語を読み進めましたが、時間が許すなら実際にやってみたほうが面白いことでしょう。)

物語序盤は実質世界観やミッションとゲームルールの説明となっており、挿絵も含めると実に35ページにも及びます。

ここまで読者を楽しませながら本来退屈な説明部分を読み進めさせる文章技術はブレナンのなせる技なのでしょう。これは執筆する方となると大変な労力や才能といったものが必要なのだと思います。

火吹山の魔法使いなどのファイティング・ファンタジーの影響を受けた作品が多数を占める中で、グレイルクエストのような語り部がユーモアに富んだ口調で語りかけてくる作品がほとんど見受けられないのは、そのためなのかも知れません。

世界観や人物の設定、クエストがしっかりしている

主人公はピップと呼ばれる、ファンタジーの世界では養父・養母に育てられた冴えない農家の若者。読者は魂だけマーリンによって、今読者のいる世界から本の世界へ魔法で召喚され、ピップの体に宿された存在です。

読者はピップと一体となり、マーリンから授かった剣「エクスカリバー・ジュニア」と数々のアイテム、魔術などを携えて冒険に旅立ちます。

目的は悪徳魔術師を倒し拐われた王女を救い出す事。ダンジョンのような暗黒城を彷徨うわけですが、行く手には様々なトラップが待ち受けています。

ゲームブックと言う特性もあり、ピップは冒険の途中で何度も死ぬんですよ。

まるでピップ”PIP”の名前は”RIP – Rest In Peace(安らかに眠れ)”の捩りなんじゃないかと思えるほどです。

そして武器である「エクスカリバー・ジュニア」が相棒とも言うべき面白い立ち位置で、実はピップと意思疎通ができるんです。

しかも武器だというのに敵によっては戦いを拒絶する描写もあったりで……ぶっ飛んだ発想です。

語り部がユーモアを交えて冒険を盛り上げてくれる

これがこの作品の一番の目玉でしょうね。語り部が面白楽しい口調で物語を進めてくれるのですが、時折悪戯をするんですよね。

いや、どんな悪戯か具体的に説明しちゃうとネタバレになりますのでちょっと抽象的に一例を言うと「どの選択肢でも同じだろ」と言うもの。

また手の込んだ演出で「選んでもらおうか?」などと言ってきますので当然読者は一生懸命考えるんですけど、選んで読み進めて「選択する意味ないやん! やられたー」とウケルこと必至です。本当に筆者は笑いましたよ。

こう言う感じのユーモアは筆者が本当に取り組んでみたいことなんですよね。ま、筆者も実際ちょっとだけ自作ゲームブックに盛り込んだりもしてますけどね。

ゲームオーバーが必然で楽しい

読者は何度もバッドエンドにたどり着きますが、かつてここまで楽しいゲームオーバーがあったでしょうか。

荒いモザイク掛けさせてもらいましたがこれがあの有名な「14へ行け」のセクション14です。

読者は何度もここに来るのが大前提なんですよ。そして死んでも読者はまた良好に冒険をやり直せるのです。

凄いのは

  • 既に戦った相手はもういないものとして扱う
  • 使ったアイテムは使用不可
  • 生命点は再度決め直す

と言うように、完全なやり直しではなく、ゲームクリアが近づく設定でコンティニューができる点です。

これは当時画期的だったことでしょうね。正直筆者はバトルや運試しを「都合の良い目が出た」想定で読み進めてしまいますが、真面目な方はこのブレナンの粋な計らいに歓喜したことでしょう。

「14へ行け」がゲームブック愛好家で「ゲームオーバー」の代名詞として使われるようになったのも頷けます。

これ以上のゲームオーバーは今後いかなるゲームでも出てこないかもしれませんね。

しまいには語り部も「○○と言うトラブルが起きた。どうなるか分かるだろう? そうだ14へ行け」と言うようになってくるし。

おまけ

付録ページもなかなか凝っています。

冒険日誌。いわゆるアドベンチャーシートです。これは普通ですけど……、

禁断の書』なんてのもあるんです。しかも「見・る・な!」って。

さらに『「見るな!」といわれれば、見たくなるのが哀れな人間の習性』とまで書いてくれているのですから、至れり尽くせりです。

ホント、笑ってしまいます。

でもこれどう活用したらいいのか最初は当惑します。

まあ、読者が自由に使っていいのではないでしょうか。筆者は冒険を終えたので見てみましたが、冒険のヒントとなる事でしょう。

なので、「どうしても解けないよ~」と悩んだ時に見ちゃえばいいんじゃないですかね?

だって、クリアした後だと、あんまり必要性が無くなってしまいますものね。

もちろん、「あ、そうなってんの?」と頷くことも一興と言えますけどね。

終わりに

以上、いかがでしたでしょうか?

まだ読んでいない方は強くおすすめします。こんな楽しいゲームブックがあったのかと驚かされることでしょう。

マップ自体もそんなに難しくはないと思います。困ったら禁断の書が有りますし。サイコロ転がす手間が煩わしければ頭のなかで都合のいい目を思い浮かべてもいいと思いますよ。

とにかく、読者が楽しめることが一番ですからね。

この作品を読了した筆者が得た教訓は「天狗にならないこと」です。

うーん深い! 大変勉強になりました。